Muranaga's Golf

46歳でゴルフを始めて10数年。シニアゴルファーが上達をめざして苦労する日々をつづります

『走ることについて語るときに僕の語ること』:村上春樹の生き方に僕たちはなぜ惹かれるのか

村上春樹 『走ることについて語るときに僕の語ること』刺激を受けて始めたランニングも、暑い夏を迎えてあえなく挫折。われながら情けない。

ちょうどこの本の翻訳 "What I Talk About When I Talk About Running" が出たばかりということで、The Economist 誌の書評で紹介されたり、Web 上でもエッセイが寄せられたりしている。欧米ではランナーが多いこともあるのだろう、この本の中で問われ続ける走ることの人生にとっての意味、歳をとることとの葛藤が、自分たちの心の琴線に触れるのかもしれない。

ReadWriteWeb の "What Startups Can Learn From Haruki Murakami" では、起業家の生き方を重ね合わせている。情熱、コミットメント、フォーカス、障害の克服。村上春樹の生き方は起業家のそれに似ている。起業家でもありランナーでもあるコラムニスト(Alex Iskold)は、スタートアップは短距離走だと考える若い起業家が多いが、実はマラソンの方が近いという。あまりに速く走りすぎると燃え尽きてしまう。スタートアップはマラソンと同じで、自分でペース配分をする(pace yourself)ことが重要だ、と。

Pace yourself. それは起業家でなく、企業人でも同じだ。大組織の中に生きる時、その中で個としての自分を発揮しようと思うならば、自らの責任でリスクをとり、努力を重ねて乗り越えていくプロフェッショナルであることが求められる。それには目標達成に向けて長期間コミットすることが求められるし、一つ一つの課題を時間をかけて解決していかなければならない。まさに村上春樹のライフスタイルであり、だからこそわれわれのような企業人も、村上春樹から刺激を受けるのだと思う。

残念ながら、村上春樹のように真面目に努力を継続できない僕は、足を痛めて以来、走るのをやめてしまった。だが走っているときの苦しさと、目標通り走り終えた時の達成感というのは、なかなか忘れられない。夏が過ぎたらまた走り始めてみたいと思っている。

暑い夏に室内で有酸素運動をするために、エアロバイクを始めることにした。1ヶ月だけ無料の Amazon のプライム会員になっているが、「お急ぎ便」の威力で、昨日頼んだ折りたたみ式のエアロバイクが今朝届いた。1時間ほどで組み立て、さっそく漕いでみる。負荷をかけながら 20分ほど漕ぐとかなり汗をかき、よい運動となる。走るのに比べるとずっと楽だし、足を痛める心配もない。その一方で達成感と言う意味では、ちょっと物足りないかもしれない。