小さな旅

仕事で本厚木まで出かける。新宿から小田急線の快速急行で約50分、ちょっとした旅である。帰りは町田で乗り換えて横浜方面へ向かう。本厚木というと、昨夕、小田原厚木道路から東名高速へ入るところで渋滞にはまっていた場所である。厚木、海老名、町田と帰りの小田急線は、昨日の東名高速をもう一度なぞっているようで、不思議な感覚であった。

今日初めて町田駅で降りて乗り換えたが、夕方にはまだ早い時間であるにもかかわらず、大勢の人でにぎわっていた。小田急から横浜線まで５分ほど歩道橋を歩くのだが、丸井や東急ハンズなど、ここは渋谷か？と見紛うような商業ビルが立ち並んでいる。三浦しをんの『まほろ駅前多田便利軒』が舞台としている「まほろ市」は、町田市をモデルにしているが、まさにそこで描かれている通りなのだろう。「まほろ市は、東京都南西部最大の住宅街であり、歓楽街であり、電気街であり、書店街であり、学生街だ。スーパーもデパートも商店街も映画館も、なんでもある。福祉と介護制度が充実している。つまり、ゆりかごから墓場まで、まほろ市内だけですむようになっている。」