Muranaga's Golf

46歳でゴルフを始めて10数年。シニアゴルファーが上達をめざして苦労する日々をつづります

『東京の凸凹地図』 --- 渋谷西武A館とB館はなぜ地下でつながっていないのか

「ブラタモリ」は、東京の地形が織りなす高低差の魅力を伝える番組だが、『地べたで再発見!「東京」の凸凹地図』は首都東京の地形探索の一助となる本である。


地べたで再発見! 「東京」の凸凹地図

学生時代は渋谷の街をよく歩いたものだが、当時の素朴な疑問の一つが「西武A館とB館はなぜ地下でつながっていないのだろう?」である。その答えもこの本に書かれていた。地名に残っている「宇田川」が今も暗渠となって渋谷の地下を流れていて、A館とB館をつなぐ通路を作れなくしているのであった。なるほど。

先日訪れた等々力渓谷がどのように形成されていったかもわかる。等々力渓谷を流れる川を谷沢川という。もともとは写真の不動の滝からの湧水が、多摩川に流れ込む短い川に過ぎなかったが、だんだん上流側へ浸食して谷を作っていった。

谷沢川は上流へ浸食するうちに九品仏川に到達、その結果、九品仏川の流れがより急な谷沢川に流れ込むようになり(河川争奪)、水量の増した谷沢川がさらに段丘崖を浸食、現在の深い等々力渓谷を形成することになったのである。

東京は武蔵野の地形と共生しながら都市として発展してきた。『「東京」の凸凹地図』は、その地形の魅力を伝える入門書として読み易い。ふだん馴染みのある地域を拾い読みするだけで楽しい本である。


東京の空間人類学 (ちくま学芸文庫) 江戸東京の路地―身体感覚で探る場の魅力 江戸の坂―東京・歴史散歩ガイド タモリのTOKYO坂道美学入門

さらに上に挙げたのは「ブラタモリ」「タモリ倶楽部」関連本。都市学の先生たちが江戸・東京の変遷を語っているようだ。さっそく一冊購入してみた。

追記:2010.1.11

上記を twitter でつぶやいたら、友人がさっそく「昭和毎日」サイトを教えてくれた。ここの「昭和の地図」に、昭和31年の地図と当時の写真が掲載されている(写真をクリックするとサイトに飛ぶ)。


宇田川町
宇田川町

等々力渓谷
等々力渓谷

不動の滝
不動の滝