Muranaga's Golf

46歳でゴルフを始めて10数年。シニアゴルファーが上達をめざして苦労する日々をつづります

「4スタンス理論」はゴルファーにとって、血液型談義のようなものかしらん

数年前に「4スタンス理論」が流行った。生まれつき備わった体の使い方の特性を 4つのタイプに分類、それに合ったスイング作りを説く。自分がどのタイプなのか、憧れのプロゴルファーがどのタイプなのか、血液型談義のように、ゴルファーの間では盛り上がる。「4スタンス理論」をゴルフ向けに解説した本が、横田真一プロによる『4スタンスゴルフ』である。この本では前半で自分が4つのどのタイプに相当するかをチェック、後半でタイプごとのグリップ、アドレス、スイングを学んでいく。

横田真一 4スタンスゴルフ

横田真一 4スタンスゴルフ

まず A(指先派、伸びる、前軸)か、B(手のひら派、縮む、後ろ軸)か。そして 1(人差し指と中指、太腿の内旋、重心が内側)か 2(中指と薬指、太腿の外旋,重心が外側)か。この二つの軸で、A1、A2、B1、B2 の4つのタイプに分かれる。この中で A1 と B2 は体幹を斜めに捻るクロスタイプであり、A2 と B1 は体幹を真っ直ぐ(同じ側)を使うパラレルタイプとなる。

僕は A2 と思われる。鞄を指先で握る、ペットボトルから水を飲む時、肩ではなく肘を起点に飲む、薬を上向きで飲むので「伸びる派・指先派」の A である。さらにペットボトルを掴む時、中指と薬指をメインに使う、腕を前から後ろに回した方が楽なので、外重心の 2。A2 の体幹を真っ直ぐ使うパラレルタイプという訳だ。


【ゴルフレッスン】4スタンスゴルフ タイプ別にゴルフの上達を助ける理論

『4スタンスゴルフ』では、A1 タイプとして片山晋呉、A2 として伊澤利光、B1 として深堀圭一郎、B2 として丸山茂樹のスイングが紹介されている。ちなみにウェブサイトをいろいろ調べてみると、A2 はタイガー・ウッズ、シン・ジエ、宮里藍宮里優作谷口徹中嶋常幸伊澤利光、倉本昌弘。A1 はアダム・スコット石川遼片山晋呉松山英樹。B1 はリー・ウェストウッド、藤田寛之、深堀圭一郎、岡村綾子、青木功今田竜二有村智恵、中井学。B2 はフィル・ミケルソンアーニー・エルス池田勇太丸山茂樹横峰さくらジャンボ尾崎

世のレッスン書は A2 タイプに合わせたものが多いらしい。あの『モダン・ゴルフ』のベン・ホーガンも A2 という情報がある。僕が「美しいスイング」だと感じ、目指すべきスイングとして、参考にしてきたタイガー・ウッズ宮里優作伊澤利光、申ジエが、自分と同じ A2 というのは、ちょっと嬉しい。同じタイプということで、知らず知らずのうちに、その姿に引き寄せられたのだろうか?彼ら・彼女らのような「美しいスイング」をめざしたい!

一方、A2 パラレルは、上半身一軸で、下半身の動きに上半身がついてくる。クラブの入射角も、ゾーンで打つと言うより、V字型の点で打つインパクトになる。下半身主導による上半身との捻転、切り返しでの沈み込み、ヘッド・ビハインド・ザ・ボールは、本来、自分には難しい動きだったのだろう。これらのスイング要素を身につけるために、今もまだ苦労しているというのが正直なところだ。

同じ A2 タイプの伊澤利光プロの著書を、久しぶりに読み返してみよう。その体の使い方のポイントは、きっと参考になるはずだ。

誰もが憧れたスイングの持ち主、レジェンド伊澤利光によるスイング理論。かつての完璧主義だったころの考え方を紹介するのではない。アマチュアにゴルフを教えるようになって、ゴルフを学び直したそうで、現代のクラブの性能を活かし、感性に頼りすぎない基本の部分をシンプルに追求するスイング理論となっている。

特に切り返しの後のダウンスイングにおける「タメ」についての記述は参考になった:
ダウンスイングで、手の位置が 9時のところから徐々に加速してインパクト後に最速になるようにする。9時の位置まで、力感を加えないで我慢する。現代のクラブは、昔のように手首のコックを使ってタメて、インパクトで急激に加速させるのではなく、上記のように、徐々に加速するイメージの感覚の「タメ」で性能を発揮するようになっている。

確かに自分のショットのいい時の力感は、こんな感じだと思う。

伊澤利光によるアマチュアのためのゴルフ技術解説、第2弾。よいスコアでまわるだけでなく、バーディを取るというのも、アマチュアのゴルフの楽しみ。そのための「攻めるゴルフ」を解説する。

一般によく言われている、スコアメイクするための安全で守備的なマネジメントとは、一味違う視点からの説明が新鮮である。短いパー5、短いパー 4 など、攻める系のコースマネジメントの視点からのアドバイスと、それに必要とされるスイング技術の説明がある。スイング技術については前著『本物のスイング理論』と重なる記述が多い。