Muranaga's Golf

46歳でゴルフを始めて10数年。シニアゴルファーが上達をめざして苦労する日々をつづります

4スタンス理論によると、A2 の自分には「地面反力」や「パッシブトルク」は合わないらしい

数年前に流行した「4スタンス理論」だが、生まれついた体の特性に合ったスイング技術を身につける、という考え方は受け入れやすいのだろう、いまだに多くの人が興味を持ってブログに記事を書いている。また 4スタンス理論に基づいたインストラクターが、そのレッスンのやり方を紹介したりもしている。

4スタンスのタイプ別に、(おそらく横田真一プロの)教え・処方箋をまとめたり、そのタイプのプロのスイング映像を集めたりしてくれている人がいる。各タイプの処方箋がまとまっているので、興味のある人は参考にされるとよいだろう。僕のような A2 パラレルタイプの傾向・処方箋は下記の通りとなる:

golfbar72.blog.fc2.com

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ここにもあるように、僕はバックスイング、ないし切り返しでいったん沈み込む動きや、上半身と下半身の捻転差・タメを作る動きが、苦手である。昔スイング改造の時、どうしても「沈み込む」動きができなくて苦労した。また上半身と下半身の捻転差も、なかなか作れなくて苦労した。ある意味、A2 の特性には合っていない動きだったのかもしれない。

ダウンスイングで沈み込むのは、現代風に言うと「地面反力」「床反力」を最大限に使ったスイングである。タメを作るために、トップに上がる前に左足を踏み込む訳だが、A2 のせいか(単に不器用だからか)、僕はこの動きが苦手である。しかし上記の映像にもあるように、A2 のタイガー・ウッズ2018シーズンのスイング解説)は、往年の頃に比べると抑えられているものの、ダウンスイングの始動で沈み込んでから伸び上がる下半身の使い方をしている。

驚異の反力打法~飛ばしたいならバイオメカ

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さらに 4スタンス理論のインストラクターによると、流行りの「パッシブ・トルク」「パッシブ・ローテーション」は、Aタイプには合わない教えらしい。インパクトを点ではなくゾーンにするための技術だが、せっかくの「うねり棒」の訓練も、身を結ばない可能性大ということか。

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とは言え、A2 の宮里優作が、今年からパッシブトルクを入れるスイング改造に取り組んでいる。入射角を緩やかに、インパクトをゾーンにしたい。欧州ツアーで痛感したらしい。昨年末、BSテレ東「ゴルフ宮里道場 ゲームの決断」の最終回で言っていた。そして同じく A2 の申ジエも、左ハンドルのバックスイングから、しっかりパッシブトルクを使っている。

4スタンスで体の使い方の特性については、生まれ持ったものであるが、ツアープロたちは、その特性とは合わない技術でも、たゆまぬ努力・訓練により、自家薬籠中のスイングにしているということなのだろう。僕のようなアマチュアが、自分に合わない技術を取り入れるのは相当難しく、恐ろしく時間がかかるだろう。「地面反力」も「パッシブトルク」も、さっさと諦めるべきなのかもしれない。でもそう簡単には諦めきれないなぁ。

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シングルプレーヤーたちとのゴルフ談義で出てきた4スタンス理論。生まれつき備わった体の使い方の特性を 4つのタイプに分類、それに合ったスイング作りを説く。血液型っぽいので、ゴルフ談義では結構盛り上がる。(今まで立ち読みレベルで済ませてきたが、Kindle版を購入してみた。)

前半で自分が4つのタイプのどれかを知り、後半でそれに合わせたグリップ、アドレスを学ぶ。僕は A2 のパラレルタイプと思われる(鞄を指先で握るし、薬を上向きで飲むので「伸びる派・指先派」の A、中指と薬指をメインに使い、外重心、腕を前から後ろに回した方が楽なので 2。体幹を真っ直ぐ使うパラレルタイプ)。横田真一のウェブサイトでも簡単チェック動画が見られる(http://www.yokotamethod.com/index-j.html)。

この本では A2 タイプとして、伊澤利光のスイングが紹介されている。

ちなみにウェブサイトをいろいろ調べてみると、A2 はタイガー・ウッズ、シン・ジエ、宮里藍宮里優作谷口徹中嶋常幸伊澤利光、倉本昌弘。A1 はアダム・スコット石川遼片山晋呉松山英樹。B1 はリー・ウェストウッド、藤田寛之、深堀圭一郎、岡村綾子、青木功今田竜二有村智恵、中井学。B2 はフィル・ミケルソンアーニー・エルス池田勇太丸山茂樹横峰さくらジャンボ尾崎

世のレッスン書は A2 が多いらしい。あの『モダン・ゴルフ』のベン・ホーガンも A2 という情報がある。僕が「きれいなスイング」だと感じ、目指すべきスイングとして、参考にしてきたタイガー・ウッズ宮里優作伊澤利光、倉本昌弘、申ジエが、自分と同じ A2 らしく、ちょっと嬉しい。同じタイプということで、知らず知らずに引き寄せられたのだろうか?

PGAツアー選手が、地面を蹴る反動で飛距離を伸ばしている。タイガー・ウッズも「地面反力」を使う、体に負担の少ないスイングに変えることで、従来よりもヘッドスピードを上げ、見事、復活優勝を遂げた。

このように最近「地面反力」を使うスイング理論が広く知られている。地面反力とは、足を踏み込む反作用として、地面から受ける力のことである。筋力という体の中の力(内力)だけではなく、地面からの反作用という外力を利用することで、体のターンをスムースに行う。

この本は、物理学(力学)、そしてバイオメカニクスの観点から、地面反力の効果を体系的に説明する。体の回転軸は、垂直、前後、飛球線と3つの軸がある。どのようなタイミングで左足と右足を踏み込めば、地面反力の効果を最大化して、3軸の回転のモメンタムを得られるか。その理論的な説明に一章が割かれている。著者のクォン博士によると、地面反力はまったく新しい概念ではなく、従来からあるスイング理論を、バイオメカニクスの観点から改めて体系づけたものであるとのこと。筋力を鍛えるのは大変だが、反作用という体にとっての「外力」を使うことで、体に負担をかけずに、飛距離・精度を上げていくことができるという。やはりキモは、切り返しでの左足の踏み込み。クラブがトップに上がり切る前に踏み込むことで、回転の大きなモメンタムを得る。

後半の章は、吉田コーチによる、地面反力を利用するスイングを身に着けるための方法論。スイングの物理的な理論と、そのコーチングとの両方をカバーしている。モデル化のレベルが詳細過ぎず、またシンプル過ぎず、ちょうどいい抽象化レベルで、わかりやすい。

「地面反力」は、物理(力学)の観点からも、非常に納得できる理論である。体の回転を、3軸に分けて説明しているのが新鮮。下半身の使い方、左・右の荷重のタイミングを明確にしている。下半身を使ったボディーターンは永遠のテーマであり、いかに精度を高く、回転スピードを上げるかに取り組んでいる訳だが、2018-19 の冬のスイング改造のメインに「地面反力」を据えてみたい。