1ヶ月ぶりとなるラウンドは、米国シニアツアー PGA Champions(Mastercard Japan Championship)開催直前の成田ゴルフ倶楽部にて、プレーする機会を得た。このところ「100叩き」のラウンドが続いているものの、ショットの調子はまずまずで、90台前半でまわることを秘かに期していた。
川田太三設計、6,500ヤード超のタフなコース(コースレート:70.4、スロープレート:126)であるが、何とか OUT:46(18パット)、IN:44(18パット)の 90(36パット)という上々の成績を収めることができた。OB が一発あったものの、トリプルボギー・フリー。最終 18番で 1.2m のパットをわずかに右に押し出して 3パットとしてしまい、惜しくも「80台」は出せなかったが、非常に満足の行くスコアである。ツアー開催直前とはいえそんなタフな設定にはなっておらず、グリーンは 10ft とやや速め、ラフも少し伸び始めた程度、そしてカップが大きなグリーンのほぼ真ん中に切られていたのも幸いした。しかしながらグリーンは硬く、直接グリーンヒットしてもなかなか止まらずにオーバーすることが多い。大きなグリーンでロングパットを打つことも多いし、グリーンには微妙なアンギュレーションがあり、決して簡単ではなかった。フェアウェイにしかけられた川田太三氏の罠にハマることもしばしば。
そんな中、友人のシングルプレーヤーを含む上級者たちと、テンポよく、時にはプレッシャーをかけられながらも回れたのも幸いした(彼らはそれぞれ 84、85)。16番 167ヤード、打ち下ろしを見て 155ヤードのショートホールでは、僕より先に3人ともワンオン、「さぁ、4人目も楽しみだねー」と言われながら 7I を握る。力を抜いて、しっかりミート、結果的には最もピンに近い 4m のところに乗せることができた。上級者とのラウンドは適度に緊張感があり、リズムもいいし、彼らのスコアに引きずられる形で、自分のスコアもよくなる傾向がある。
Date | Course (rate) | Yard | Par | Score | Shot | ShortG / PT / GB | P | Situation | ||||
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2019.6.1 | 成田GC OUT→IN(70.4) | 6531 | 72 | 90 | 46 | 44 | 38 | 50 | 36 | 2 | 2 | 10ft、晴れ、弱風 |
- スコア:90、パット:36(2.00)
- ショット:38、ショートゲーム:50、ペナルティ:2
- パーオン率:16.7%(3 ホール)、ボギーオン率:66.7%(12 ホール)
- バーディ率:0%(0 ホール)、パー率:22.2%(4 ホール)、ボギー率:55.6%(10 ホール)
- ダブルボギー率:22.2%、トリプルボギー以上率:0%
- フェアウェイキープ率:50.0%、OB 発生率:5.6%、ペナルティ率:0%、ガードバンカー率:11.1%
川田太三はフェアウェイを左右 2段に設計することが多いようだ。そのフェアウェイは、ラフや大きな段差で仕切られており、センターに飛ぶと、罠に捕まることになる。たとえば 11番ミドルホール。せっかく 210 ヤード以上のよいドライバーショットをフェアウェイに打ったにもかかわらず、目の前に大きな段差があって、2打目を刻むしかない状況に追い込まれた。結果はボギー。「ゴルフというのは運に左右されるものだ」という設計者の意図なのだろうか。コースの脇には、タイゾウという名前にかけて、象の形をした山を真ん中に配したバンカーが配されていた。
HDCP は19台に復活した。上級者たちとの違いは、パーの数の違いでもある。ティーイングショットの飛距離、150ヤードからのグリーンオン、グリーン周りからの寄せ。少しづつの技量の差が、大きなスコアの差として表れる。「グリーンに乗ればいい」くらいの気持ちで打っているとのこと。「乗せたい!寄せたい!」と思うと、上半身が早く動いてスピンアウトしてしまう。アゲンストの風の時もそうだし、また短いクラブでフルショットするときもそう。力が入って、ミスショットとなる。ホームコースの成績について、ホールごとにまとめることを勧められた。自分の苦手なホールがわかる。苦手なホールはボギーでよし、というマネジメントを徹底する。
成田ゴルフ倶楽部は本当に立派なクラブである。クラブハウスは格調高く趣きがある。ホスピタリティも上質。駐車場に止まっている車のうち、8-9割が高級外車かレクサスである。PGA Champions のテレビ中継のための設営が随所で始まっていた。この試合には、トム・ワトソン、マーク・オメーラ、サンディ・ライル、ラリー・ネルソンといったメジャー制覇者を含むそうそうたる選手が来日する。それに加えて、元メジャーリーガーであり、今年 US シニアーにデビューした長谷川滋利も出場する。日本シニアからは倉本昌弘、深堀圭一郎、米山剛、伊澤利光、マークセンら。一緒にまわった友人は「来週もまたここに来て、レジェンドたちのプレーを観戦しようかなぁ」と言っていた。