生来の非力でドライバーのヘッドスピードはどんなに頑張っても40m/s。飛距離を伸ばしたい一心で、ブリヂストンの PHYZ というシニア向けのディスタンス系ボールをずっと使っている。打感が柔らかく、非力でもボールが潰れる 4ピース構造である。マークダウンしたモデルは、1ダース 3,000円前後とコストパフォーマンスもいい。ただしスピンはかからない。
スピン系のボールは、もっとヘッドスピードがある上級者向けだと思っていた。そんな中、本間ゴルフのスピン系のボールが安くて(1ダース 2,500円前後)性能もいいと、友人が勧めてくれたので、使ってみた。
- X4
- 打感が柔らかく、飛距離も出るらしい。
- TW-X
- 打感はよりソリッド、スピン性能も高い。
X4 を使ってみると、グリーン周り 30ヤードくらいからのしっかり打つアプローチで、スピンがかかってびっくり。PHYZ だと経験したことがない感覚である。スピンをかけるのは打ち方の問題だと思っていたが、何ということはない、ボールを替えるだけでよかったのだ。
ただし落としどころをいつもより突っ込むつもりで行かないとショートする。また 10ヤード以内を打つ強さだとスピンはかからない。この辺りの打感や距離感の調整に慣れれば、結構面白くなるかもしれない。
冬の薄芝でダフることが多いので、左足に体重をかけ、右足を伸ばし気味にして打つ。こうすると少し上からヘッドが入り、ダフりにくい。ここから緩まずに強めに入れて、低く球を出すと、X4 ではスピンがかかる。
ホームコースの入間カントリーで、実際に X4 を使ってラウンドしてみた。残念ながら打ち上げの砲台が多く、グリーン面が見えないので、アイアンがグリーンに止まるかどうかはわからなかった。94ヤードの打ち上げを PW で打った時、従来の PHYZ だと奥までこぼれていたかも、という球が、X4 だとグリーンに留まっていた。スピンが効いていたのかもしれない。
肝心のドライバーの飛距離の方だが、PHYZ と比べて遜色はない。サイドスピンがかかって(スピン軸が斜めになって)、大きく曲がることもない。これならば PHYZ から X4 に乗り換えた方が、スピン性能が手に入るし、値段も安いし、いいことづくめである。
コーチによれば、ボールを選ぶ時に重視すべきは打感。特にパッティングの打感だと言う。今のところ PHYZ と比較して、X4、TW-X ともにそんなに違和感がなく、タッチも同じように合う感じである。
冬の凍ったグリーンでは、あまり目立ったスピン効果は得られないかもしれないので、冬の間は PHYZ を使い、春になったらスピン系の X4 や TW-X を使ってみることになるだろう。
因みにコーチのおススメは、ブリヂストンの TOUR B X である。
そういえば月例競技の賞品で TOUR B XS を貰っていたのだった。こちらはタイガー・ウッズが使っている本格的なスピン系で、僕のヘッドスピードでは活かしきれないかもしれないが、これもいつか試してみよう。
最後にボールを打ち比べている動画をいくつか挙げておく。井上透コーチが忖度なく、7番アイアン、ドライバー、10ヤードのアプローチ、パットとさまざまな状況を仮定して、主要メーカー8社16種類のボールを打ち比べている動画が興味深い。その中には本間の TW-X、TW-S、D1 も含まれている。
彼ら上級者にとって一番差が表れたのは、10ヤードアプローチでのスピン量。スピンがかからず、高さが出てしまうディスタンス系のボールの挙動を「ポッコン」と呼んでいた。上級者にとっては論外のボールになるが、スピンをかけられないアマチュアにとっては、高さで止める「ポッコン・ボール」も選択肢になるというのが面白い。PHYZ などは典型的な「ポッコン・ボール」であろう。