30歳で独立して会社を創業、社長業をやりながら、ゴルフを始めて、49歳でプロテスト合格、54歳でシニアの賞金王になった寺西明プロ。練習は量より質であり、『30歳からゴルフを始めた賞金王』には、その効率的な練習法が紹介されている。時間のないビジネスマン、大人になってからゴルフを始めた人にも、参考になるのではないかと思って、この本を書いたそうだ。
そのゴルフ人生から得られる 10 の上達のヒントは次の通り:
- やると決めたらとことんやる
- 重いものを振る
- パワーをつけ、手先に頼らない動きを身につける
- 本番と同じルーティンで練習する
- 1打の重みを知る
- 競技に可能な限り参加して、1打の大切さを知り、出たミスを改善する
- セオリーや常識を妄信しない
- 自分に合わないものは採り入れない
- やってはいけないミスは絶対に避ける
- OB、ペナルティエリア、崖下、林の中、グリーン周りで絶対に寄らないところ
- 100点満点のショットはいらない
- 上手い人と回る
- 緊張を楽しむ
- 緊張するのはゴルフが好きな証拠
- 覚悟を決める
覚悟を決めたら高過ぎる目標を持ち、その目標達成のために以下を行う:
- 目標・達成期限を具体的に決める
- 自分に足りないものを書き出す
- ウィークポイントを矯正する方法を考え、クリアしていく
- 目標を口に出して言い、覚悟を決める
練習法
- 練習場はコースのように、コースは練習場のように
- 実戦を想定して 1球 1球を丁寧に打つ
- ボールの後方に立って目標を確認したら、球筋や落としどころをイメージ
- 本番と同じルーティン
- 実際のコースをイメージして 1球ごとに番手・方向・距離を変えて打つ
- 距離の感覚を体に刻み込む
- 練習場の 30ヤード、50ヤード、70ヤード → 実戦で再現する
- 球を曲げる
- 高さを打ち分ける
- まずは SW で
- 丹田(へその下)の動き・向きを意識する
- ひとつの距離を複数の番手で打ち分ける
- 残り 120ヤードを 9I だけでなく、7I や 5I でも打てるようにする
- 「遊び」の中で、微妙な距離を打ち分ける感覚が磨かれる
- 距離感を揃えるには、レベルな軌道で打つ
- 高めのティーアップから SW で打った時に、高さと距離が揃うか?
スイング
- 体を止めない
- 頭を動かすな、膝の向きを変えるな、左の壁を作れ、ボールをよく見ろ、など、体を「止める」意識をすべて排除
- 自分が動きやすい自然体の動きが残る。地面からの力も感じ取れる
- SW のステップ打ちで、動きを止めないスイングを身につける
- 下半身の動きに対して、上半身とクラブが遅れてついてくることが大切
- 下半身を使って、しっかり体重移動を行い、動きを止めない
パッティング
- パッティングも体を止めない。下半身が動いてもいい
- パッティングでも体重移動をしている
- グリップは下から握り、ハンドアップに構える
- 右腕の橈骨でフェースの向きを意識する
アプローチ & バンカー
- SW 1本でほとんどのアプローチを行っている
- 1本を打ち分ける方が技術を覚えるのに時間がかからず効率的
- 左へ飛ぶのを防ぐために、トゥ寄りにボールを置く
- バンカーショット
- バウンスの小さい SW はフェースを開く
- スタンスはややオープン
- 重心を下げる
- ターゲットに対して真っ直ぐ振る(カットに振らない)
- 手首を柔らかく使い、ヘッドの重さを利用して下ろし、ヘッドを走らせる
- 打ち込んで終わりではなく、フォローまで振り抜く
寺西明プロの独自の工夫をいくつかメモしておいた。倉本昌弘プロの『本番に強くなるゴルフ』と共通する内容もある。特に、本番を意識した練習法については参考になる。スイング、ショートゲームの技術については、いろいろ試してみて、自分に合うものを採り入れていこう。