ホームコースである入間カントリー倶楽部の12番ホールのティーイング・エリアは、桜が美しい。昨日のラウンドでは、満開の桜を背景に、ドライバーショットの動画を撮影してもらった。左サイドに引っ張ったミスショットの時の映像である。
このスイング映像を見てまず感じたことは、アドレスが緩い(どっしり感がない)、そしてスイング自体に力強さがない、ということである。この日、よく一緒に行く友人にも「何かいつもと違う。アジャストしている」と言われており、僕自身もこの映像を見るとそう思う。
そして素人目にも一目でわかるのは、ダウンスイング後半(P6)からインパクト(P7)、そしてフォロー(P8)において右足が粘れず、右膝が前に出てしまっている悪い癖だ。右腰を回転させようとする時に、右足が粘れず、右膝が前に出る。「右足ベタ足」の練習を思い出す必要がある。僕の場合、ベタ足のイメージを持っている時の方が、いいスイングができる気がする。GEARS でデータを計測した時も、ちょうどベタ足の練習をしていた頃だった。
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ところが、この動画をコーチに見せた時に最初に言われたのは、この右膝のことではなかった。
バックスイングが浅い!
の一言である。トップで左肩が全然入っていない。
今、練習で最も力を入れている「バックスイングの捻転を深くする」テーマが、少なくともこのスイング動画を見る限り、ラウンド中はできていないという指摘であった。自分では一所懸命、練習テーマをコース上でも実践していたつもりだったのだが…。
確かに、上体(背中や胸)を使ってテークバックを始めていないことが、分解写真でもわかる。テイクアウェイで肩から動き始めている。
トップが高く上がっているように見える。しかしこれは「手上げ」で、トップの形を「作って」しまっている。腰・胸・肩をぎりぎりと捻転させていったトップではない。
ハーフウェイバック(P3)で、右股関節の上に左肩が来るくらいのイメージがあっていい。右へスウェイする限界までバックスイングする。
バックスイングの捻転が浅いため、ダウンスイングでは右サイドに力を入れて調整しようとする。右膝の緩みといった症状は、バックスイングの捻転の浅さに起因するものである。
そしてバックスイングの捻転の浅さは、アドレスにも起因している。アドレスが緩い。このため回転がしにくくなっている。
- 腰(尻)の位置を上げて、股関節から曲げる
- その後、少しだけ膝を緩める(曲げる)
- 体と腕の距離をとって、少しボールから離れる(ボールから近いと棒立ちになる)
結局、ゴルフの基本はアドレスに戻ってくるのである。
こうやってときどき動画を撮ってもらい、コーチに見てもらうと、ラウンド中に何をしでかしているかがわかる。「ゴルフあるある」だが、練習とコースとで違うスイングをしている。
コーチにもう一つ言われたのは
「ラウンド慣れ」するな! クラブを振れ!
であった。
上手くなるにはコースに行くべきだが、ラウンドする回数が増えると、却って下手になる場合がある。それは「ラウンド慣れ」である。練習で取り組んでいるスイングをきっちり実行せずに、「調整」をしてしまうのだ。今回のようにバックスイングの捻転が浅くても、他のところでカバーをしてしまう。それが癖になって、本来身につけるべきスイングをコースでは実践できなくなる。
慣れたホームコースで競技に出るなど、スコアにこだわるラウンドをしていると、思い切り振らなくなる。「フェアウェイに運びたい」と思うと、ドライバーを振らなくなる。「地面にある球にきっちり当てたい」と思うと、バックスイングも浅くなる。それなのに飛距離は出したいから、手や腕を使ってしまう。右に左にいろんなミスが出る…。
「ラウンド慣れ」をしないためには、
- ホームコース以外のゴルフ場にも出かける
- スコアにこだわらない「遊び」のラウンドもする
- 「パターを含めて 4本 のクラブだけ」で回ってみる
- 3W or 5W、6I or 7I、PW、パター、という選択になるだろうか
- フェースを開いたり閉じたり、いろんな打ち方を覚えることになる
といったことも必要だとアドバイスされた。
ゴルフを始めて以来 14年弱、344回の全ラウンドのスコアを記録している僕としては、スコアをつけないラウンドは想像もつかない。「平均スコアを少しでも減らす。ハンディキャップを減らす。」 その一心で、どんなに不調でもあきらめずに、平均スコアにこだわるゴルフをしてきた。その積み重ねが結局は上達につながると信じていたのだが、それがかえってゴルフを下手にしてしまう可能性があろうとは…。