腰痛であるにもかかわらず、ゴルフスクールに出かけた。翌日には症状が回復しているだろうという予測が外れてしまい、サポーターをつけ、動きを限定してのレッスンになった。
そこでコーチが教えてくれたのは、タイガー・ウッズが「もうやりたくない」と言った基礎ドリルである。タイガーのスイングを変えるために、ブッチ・ハーモンが教えたドリルであり、”Stop at the Top" と呼ばれている。その名の通り、トップで 2秒ほど静止、そこから反動をつけずにスイングするというシンプルなものである。
YouTube にいくつも紹介動画が出ているし、日本語での解説記事もある:
ブッチ・ハーモンの古い著書 "The Harmonaized Method"、『王者のドリル』P.120 にも、このドリルは紹介されている。
"Stop at the Top" ドリルでは、トップで静止した状態から打つ時、反動を使わないため、ごまかしが効かず、正しい軌道・入射角・フェースの向きで、ヘッドが下りて来ているかをチェックすることができる。端的に言うと、エラーが炙り出される。
僕のようにスイング改造中、スイングを作っている人間にとっては、どういう動きをすればエラーのない効率的なスイングになるのか、トライ&エラーを繰り返しながら感じる、正しい動きのための自分の感覚を養うドリルになる。
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ただしこの日は腰が痛いので、ハーフショット以下の振り幅で、このドリルをやることになった。使う番手は 7番アイアン。
僕が習得したいのは、右手を真下に引く・右肘を落とすことでヘッドが前に出て走る動きである。これを頭の中で理解するのではなく、自分自身の感覚として習得したい。
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コーチには「(物理的には不可能だが)左手はそのまま置いたままで、右手で下に引いて」と言われている。一瞬「???」となるが、僕の中では「右手の意識にフォーカスして」と解釈している。
- 切り返しで右手を真下に引く・右肘を落とす
- 右肘を体に引きつけ、体の前を通過させる
- 畳んだ右肘を伸ばすように、前腕を振る
- 右手首のヒンジ角をキープする
僕のレベルではなかなかミートしないが、とにかくインパクトにフォーカスする。ボールを拾わずに、ちゃんと上から下へ叩けているか?インパクトが分厚くなっているか?
「球に当てたい」「球を捕まえたい」という意識がエラーを誘発する。僕の典型的なエラーはたとえば次の通り:
- 球に当てたくて、真下ではなく左に引く → 振り遅れる → 手首をリリースするしかなくなる → フリップして球を拾う
- 球に当てたくて、体が早く開く → 振り遅れる → 手首を解く → 球を拾う
- 上体が右に傾く → トップする、ダフる
- 球を捕まえたくて、手首に余計な動きを入れる
はじめのうちは球の行方は気にしない。球を捕まえようとして手首を使うなど余計な動作が入ってしまうからである。
どうしたら分厚いインパクトになるのか?上から下へヘッドが入るのか?そのためにはどういう動きをすればいいのか?
この日の "Stop at the Top" 練習で、試行錯誤しながら、自分なりに会得したのは、球に向かって打ちに行かないということだろうか?
- 自分の体の正面より右サイドの地面にヘッドを叩きつけるくらいのイメージで振る
驚くべきことに、これくらいのイメージで振ると、ヘッドが前に出て、勝手に球に当たる。ヘッドが走る分、力強い球が出る。正直、最初にこのイメージで球にミートした時は、狐につままれたような気分であった。このイメージと現実のギャップが大きく、これを克服できるかが鍵になりそうな気がする。
このイメージは以前(10年以上前の著書で)、森守洋プロは、右足の真上めがけてグリップを思い切り降ろすと言っていた。それに近いかもしれない。
この時の腕の振りは、空手の「瓦割り」「正拳突き」と表現されていた。僕個人としては、右サイドの地面に向かってボールを投げつける時の腕の振りに似ていると感じる。ただしボールを投げる時と違って、スイング中は右手首は解かない。
今は球の行方はあまり気にしていないが、ほぼ全部右に出ている。今後はこれを真っ直ぐにしたい。ただしそこで注意すべきは、捕まえようとして手首を使わないこと、余計な動きを入れないことである。
無駄のない効率的な動きの中で、自然とスクエアなフェースで分厚いインパクトを迎えられること。それが理想である。"Stop at the Top" のような基礎練習を繰り返し、自分ならではの感覚を会得していくしかない。道は長い。



