Muranaga's Golf

46歳でゴルフを始めて10数年。シニアゴルファーが上達をめざして苦労する日々をつづります

勉強に終わりはない

ビジネス・パートナーである技術ベンチャー企業の社長と会食、共通に関心のあるテーマの一つが人材の育成であった。

たとえば営業部の目の前に座っていると、電話の応対が聞こえてきて、ときどきどうしても指導を入れたくなってしまうとのこと。「今の電話の応対はこうすべきだろう」とか、「その案件は電話で済ますのではなくすぐさま客先に出向くべきではないのか」など…。いずこも同じである。

営業は売上と利益の源泉。営業がお客を取ってきて初めてキャッシュが回る。だから営業が強く元気でなければ会社は成り立たない。その経営者の思いが、営業の現場に口を出すことにつながるのである。人を育てる上では、ある程度現場に任せるべき、と思いつつも…。

「最近の若い人は学ぶことを知らない、学ぶ意欲が薄れてきているのではないか?」という話も出た。新聞くらい読め、というと「会社で新聞を取ってください。」 Linux などの知識・スキルを身につける意識付けをするために資格奨励制度を作ってみても「会社で講習会を開いてくれなければ何を勉強していいかわかりません。」仕事ができるようになるために、自ら進んで勉強する、という意欲が弱いのではないかという気がする。会社から言われたから勉強するという印象だ。成長していこうと言うモチベーションがあまりないのかもしれない。

そういえば採用面接でも「研修制度はどうなっていますか?」という質問が多くなった。このような質問の背後には、仕事のためのスキルは教えてもらえるもの、教えてさえもらえば身につくもの、という考えがあるのだろうか。何を勉強するのであれ、自分の頭で考えて、時には手を動かして学び取らない限り、知識もスキルも身につかない。研修は新しい分野を概観し、その効率的な勉強法を知るための手段の一つだ。勉強のきっかけを与えてくれるものであって、それだけでは十分ではない。(もちろん勉強以外に、異分野の人と交流する機会という価値はある。)

人生の多くの時間を占める仕事。だからこそできるだけ楽しく仕事ができるようにするために学ぼう。自らを成長させていこう。僕はそう考えてきた。

人は一生勉強し続けていくものだ。自分には知らないことがたくさんある。わからないこと・できないことがある。謙虚にならざるを得ない。だから勉強する。最初は苦労する。しかしコツコツやることで少しづつだが身についてくる。わからないことがわかり、できないことができるようになる。そのうちに自分で考え新しいアイディアも出せるようになる。結果が出せて認められるようになる。このような達成感があるから、勉強することは楽しい。

そういう勉強する楽しさを知り、自分の頭で考え成長する人が集まった組織は強くなるだろう。そのための意識づけ。意欲のある人の成長を積極的に認めること。こういったことが経営者やマネジャーには求められているように思う。

しかし言うは易し、行なうは難し。自分の子供に対してでさえ、勉強するモチベーションを高めることができていないのだから…。