Muranaga's Golf

46歳でゴルフを始めて10数年。シニアゴルファーが上達をめざして苦労する日々をつづります

千葉へドライブ、ユニークな二つの美術館を訪ねる

千葉へドライブ、かねてより行ってみたいと考えていた美術館を二つ訪問した。

一つめは DIC 川村記念美術館。DIC は昔の社名、大日本インキ化学の方が馴染み深い。その創業家の名前を記した美術館である。東関東自動車道の佐倉IC から 10分ほど。佐倉駅から無料の送迎バスも出ている。

行ってまず驚くのは、DIC 総合研究所に隣接する広大な庭園(30万平方メートル)である。自然散策路、テニスコートなども併設される敷地内に、ユニークな屋根の美術館が建っている。中に入ってみると、現代美術を中心に、展示もなかなか充実している。

さらに特筆すべきは併設のレストラン、ベルヴェデーレ。「こんなところに(失礼!)、こんな素敵なレストランが…。」という意外性。ランチタイムの始まる 11時に入ったが、みるみるうちに席が埋まっていく。広い庭の景色を楽しみながら、美味しい食事をいただける。展示されていた作品をモチーフとしたデザートも楽しい。

DIC 川村記念美術館から、車で約 30分、ホキ美術館へ。造成された住宅街の一角に、ユニークな形の建物が現れる。ここは写実絵画を専門とする美術館である。

写実絵画は、洋画としてはとうの昔に「終わった」と考えられるべきものなのかもしれない。写真の登場とともに、「現実を写し取る」絵画の役目は終わり、抽象画、心の内面を描く絵に、近現代の美術は進んでいったと考えられる。そういう時代にあえて写実の道を選んだ画家たちがいる。その「超絶技巧」は、素直に「凄い」と心を打たれる。その技術を見せつけるために、あえて難しいモチーフを選んだのではないかと思わされるものもある。女性の表情、肌、髪。甲殻類、樹木。布、ガラス、水。そして風景…。ちょっと離れてみても凄いし、近づいて仔細に見てもやはり凄い。

写実絵画も、画家によって、その技術も作風も異なる。個人的には、森本草介の滑らかな筆致で描かれた女性の絵や風景画が好きである。エディンバラに移住した原雅幸の描く風景画にも惹かれる。

写実絵画に興味のある人には、一度はホキ美術館に足を運んでみることをおすすめしたい。もちろんホキ美術館の写実絵画は、いくつかの本で楽しむことができる。中でも別冊太陽は大判でおすすめである。

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