M's Golf

46歳でゴルフを始めて10数年。シニアゴルファーが上達をめざして苦労する日々をつづります

切り返し:左足踏み込みからの左膝リード、クラブを身体の後ろで真下に下ろす動きで、捻転差を最大にする

翌日から出張するため、月曜日 18時過ぎからのゴルフスクールに振り替える。たまたまかもしれないが、この時間帯はレッスンを受けている人数が少なかったので、佐藤プロのアドバイスに対して、自分なりの解釈や疑問をぶつけて、その表現の意味や背景を確認することができた。彼女の教えるスイングはオーソドックスであると同時に、「右肘」への意識にフォーカスしているところが特徴的な印象を受ける。

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たくさん質問をすると、たくさん答えが返ってくるので、それを記憶するだけでも大変である。とりあえず今後の参考のために、覚えている限りのことを記しておく。

今の僕のスイングの課題は、次のようにまとめられる:

  • 腰を早く切り過ぎているので体が開き、ヘッドが遅れる
    • 現時点では、腕を振ってから体がターンするくらいの意識でよい。
  • トップの位置で左足体重になっている。
    • 左肩が落ちると、クラブを下すスペースが作れない
  • 切り返しで「打つぞー」と力が入っているように見える。「間」が長すぎるように見える。
    • もっとシンプルに「上げたら下ろす」感覚で振っていい。
  • 切り返しで左尻を後ろに引いている
    • そうではなく横に踏み込むと、左股関節の上でターンできる
  • クラブを引っ張る方向が違う。左にターンして左に引っ張っている。
    • クラブが自分の後ろにいる間に真下に下ろすと、ヘッドが前に出て戻ってくる。
  • 腰がインパクトゾーンを向いている時間が短い。一瞬しかない。それを長くしたい。

これらの課題解決に向けて、今回教わったのは、切り返しにおける次の2つの動きである:

  1. 左足を左横に踏み込み、アドレス時の位置に左膝を戻す
    • ダウンスイングでのバンプと呼ばれる動き(左腰を左の壁にぶつける)につながる
  2. クラブが自分の後ろにある状態で、真下に下ろす

この切り返しを実現するためには、さまざまな留意点がある。以前まとめたものと重複する点もあるが、ここにメモしておく:

アドレス:P1

  • 前に重心がある。少し後ろに、もっとどっしり構える。

バックスイング:P2 - P3

  • フェイスは閉じた状態で、早めにヘッドを上げる
  • 右肘と体の距離が近過ぎるのは NG。余裕を持たせる。
  • 余裕を持った状態で、前腕の三角形を構成する
    • ドリル:三角先生を使うとよい。肘を畳む中で、三角形を維持する。
  • こうすることで胸の前にスペースができる。腕で胸がつぶれていない。このスペースに「楽にクラブを下ろす」ことができる。
  • 上体を捻れば、自然に下半身も動く。下半身を一緒に回転させるのではなく、上体と下半身の捻転差を作る

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トップ:P4

  • 上体の捻転、雑巾を絞るイメージ
  • 右足(内側)に体重を乗せる。左肩は水平に回っている
    • アドレス時に頭があった位置に左肩が来る。
    • 当然、頭も若干右に行く。動きは身体の幅の範囲内に収まっている(スエーではない)。
    • 側屈で肩を上下に動かす教えもあるが、肩は水平にターンすると教える。
  • グリップの位置は、右肩と右耳の間
    • そこから外れなければ、高さの違いはお好み・個性の問題(アップライトの人もいれば、フラットの人もいる)
    • 今の僕の場合は低めでフラット、フェイスが開いている。もう少し高い位置に上げれば、フェースも閉じる

実は、このトップの体の捻転の感覚、自分の左肩越しに目に入るボールとの距離感は、以前のコーチに習ったものと同じである。実際にはトップという「静止状態」「目的地」がある訳ではない。バックスイング、切り返し、ダウンスイングという連続した動きの中の通過点である。

この時、グリップはもっと上に、よりアップライトになっていてもいいみたいである。おそらく「手上げ」したくないために、少しフラットになり過ぎていたのだろう。後方から見た動画でも、低く引いている。

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そして、ここからがメインテーマである切り返しでの2つの動きである。

切り返し・ダウンスイング:P4 - P5

  • 切り返しで、左足を横に踏み込む(左腰を左の壁にぶつけるような「バンプ」と呼ばれる動きにつながる)
    • トップ P4 で左足は内側に入っており、アドレス時より右に動いている。切り返しでは、一瞬、左足はアドレス時の位置に戻る
    • 左腰を後ろに引いて、その場で回転するのではない。これだと右足に体重が残った状態で回転することになる。
    • 左足を踏み込むことで、左股関節の上で回転できる。フィニッシュも左足一本で立つことができる
    • この時、胸は右を向いたまま!
    • ドリル:左足をヒールアップ、切り返しで(横に)踏み込む。短いクラブだとやり易い
  • 切り返し:体の右後ろで、クラブを真下に下ろす
    • 電球の紐を、体の後ろで真下に引っ張るイメージ
    • クラブを真下に下ろせば、あとは自然にヘッドが前に出てくる。
    • 勝手に下りると言う人もいるが、そう簡単ではなく、練習が必要
      • クラブは自然には落ちてこないが、あまり引っ張ることを意識し過ぎると力が入るし、引っ張るベクトルが変わってしまう。
    • ドリル:トップの位置(P4)からハーフウェイダウン(P5)にかけて、数回、クラブを下に下ろす。そして打つ

左足を踏み込み、クラブを身体の後ろで真下に下ろす。この2つの動きを身に着けるのは、かなり高度で相当の練習量が必要だと感じる。しかし、これを両方やることで、上体と下半身の捻転差が最大になる感覚がある。

ステップ・バイ・ステップということで、まずは左足の踏み込み・左膝を元の位置に戻す動きを試みる。左足を横に踏み込んでいる分、アイアンの当たりが分厚くなったように感じる。単なる勘違いかもしれないが、ヘッドの最下点がボールより左に来る気がする。

練習し続けると、ボールをだんだん左に置きたくなるが、ボールの位置は変えないことが重要、と佐藤プロは言う。

一方、ドライバーについては、クラブを下ろしてくる胸の前のスペースを作ることが鍵となる。両腕の力を抜き、両前腕が作る三角形に余裕を持たせる。そして右肘を体から離し、遠過ぎず近過ぎず適度な距離を取る。そして心なしか、トップの位置を少し高めにする。こうすることで、いい当たりが出るようになった。

今回、いくつかドリルを習ったが、ゴルフの本や YouTube でもよく紹介されているものである。たとえば堀尾研仁プロも著書で紹介している。

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  • 右肘の使い方・体との距離をつかむドリル = 右上腕外線ドリル

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  • 左足をヒールアップしてから踏み込み

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  • クラブを 2-3回、下ろしてから振る(パンプ)

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  • 左膝リード

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堀尾研仁プロは「左膝リード」という表現を使っているが、左膝をアドレス時の元の位置に戻す動き、そして左腰を左の壁にぶつけるバンプの動きについては、以前のエントリーでも紹介している。

たとえば「タカサックゴルフチャンネル」では、「左膝を割る」という表現を使っている。胸を右に向けた状態で、左膝だけを壁につける(ぶつける)。その時、左股関節が外旋する。これにより、胸(肩)と腰の捻転差、いわゆる X ファクターを最大にする。


www.youtube.com

「タカサックゴルフチャンネル」:左膝を割る

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正直、僕には難しい動きだと思っていた(それ以前の段階)。それにもかかわらず、わざわざ教えてくれたということは、ショットの質を高めるために、身につけて欲しいという佐藤プロの期待の表れだろう。確かにアイアンの当たりが分厚くなるし、ドライバーの飛距離も伸びそうな気がする。佐藤プロからは「ストイック(に練習しそう)だから教えた」とのありがたいお言葉をいただいている。どのくらい時間がかかるかわからないが、何とかして自分のスイングの中に取り込みたいと、思い始めている。