Muranaga's Golf

46歳でゴルフを始めて10数年。シニアゴルファーが上達をめざして苦労する日々をつづります

ゴルフ漫画『オーイ!とんぼ』の効用

週刊ゴルフダイジェストに連載されているゴルフ漫画『オーイ!とんぼ』。ゴルフの心・技・体を熟知した作家が、女子ゴルファーの成長を描く。最新号の第333話では、クラブの重心特性に基づく挙動を、わかり易く紹介している。

  • 手首のコックの度合いをタメと呼ぶ時、その角度は直角以上にはならない:
    • タメが深く見えるのは、シャフトをフラットに寝かせて下ろしているから
    • 逆に浅く見えるのは、ダウンスイングで外から下ろしている
  • 飛距離を出す時には、ヘッドを遠くに旅させる:
    • キャスティング、アーリーリリースと呼ばれる動きは、グリップを持ち上げようとする動き
    • クラブの重心特性を考えると、グリップを持ち上げると、逆にヘッドにはタメが生まれる
    • さらにグリップエンドを飛球線後方に引く(遠ざける)ように切り返してもいい

これは『ゴルフの力学』で紹介されたジェイコブス 3D(Jacobs 3D)ゴルフ理論のエッセンスである。難しい理論を、漫画でわかり易く伝えてくれる。『オーイ!とんぼ』の効用の一つである。

主人公、大井とんぼは3番アイアン一本で遊びながらゴルフを覚えた野生児なので、そのテクニックは想像を遥かに超えており、全く参考にはならない。しかし随所に出てくるコース戦略やメンタルマネジメント、練習への取り組み方など、ゴルフに対する考え方・知見は、とても参考になる。

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先日、ゴルフスクールのコーチと会話していた時にも、『オーイ!とんぼ』の話が出た。アプローチが絶不調でざっくりが出てしまうコーチに対して、見るに見かねて後輩のインストラクターが『オーイ!とんぼ』に載っていた練習法を紹介してくれたのだそうだ。それは右手を伸ばすだけ伸ばし、左手は添えるだけにするという練習。右手の緩みがざっくりを生むため、それを強制的に修正する方法とのこと。このように『オーイ!とんぼ』は、ゴルフのインストラクターたちの間でも読まれて、しかも参考にされているゴルフ漫画なのである。