昨日、セプテーニとドリコムによるセミナー「Web2.0時代のウェブビジネス勝利術」を聴いた。ドリコム内藤代表取締役と、セプテーニ佐藤COO による講演、さらにこの二人に対して goo の上原氏(近江商人JINBLOGのブロガー)が質問するセッション。
ドリコム内藤さんとは 1年ほど前に直接話をしたことがある。若いがしっかりと自分の考えを持ってサービス作りをしている。Web2.0 というキーワードにとらわれず、これからのインターネットの潮流を整理したいということで、以下の三つの切り口で説明をしていた。
- ソフトウェア業界:デスクトップからインターネットへの移行
- Social DB(ソーシャル・データベース) という新しいインフラ
- インターネット広告市場におけるロングテール理論が証明されつつある
BtoC 市場での収益モデルは、広告・EC・課金/手数料 のいずれかしかなく、当面は広告である。広告を集めて成り立っている雑誌があるように、SocialDB で広告がコンテンツとなっているものを作りたい。すなわち商用広告データベース。それが(サードパーティから)集まってくる仕組みを作りたい。
「仕組み」さえ作ればあとはデータが集まる。内藤さんの信念が伝わってくるセッションであった。「少し楽観的に過ぎないか? 」と思うのは、こちらが歳をとりすぎているせいかもしれない。
セプテーニ佐藤COO は、インターネット広告において、検索連動・コンテンツマッチ・アフィリエート・モバイル・動画系の割合が増え、逆にメール広告が減っていることを紹介。さらにアフィリエート業者が次に取り組んでいるビジネスとしてDropShipping に触れた。A8 や電脳卸が相次いで発表しているサービスである。いわゆるスーパーアフィリエートと呼ばれるような人たちに、もっと大きな収入源を提供するもので、簡単に小売を始められる仕組みである。卸した商品の値づけを自分の責任でコントロールして売る(利幅は自分次第)。商品自体は卸から顧客へ直送する。個人や小規模事業者が在庫なしで始められる EC サービスである。アフィリエートの延長としてとらえるよりも、むしろ新しいタイプの EC ととらえるものであろう。自分たちにビジネスの機会があるか、少し気に留めて考えようと思う。