Muranaga's Golf

46歳でゴルフを始めて10数年。シニアゴルファーが上達をめざして苦労する日々をつづります

最強のはずのワールドタイム対応ソーラー電波腕時計に意外な弱点

ワールドタイム対応、電波で時刻合わせ不要、電池交換なしと、最強の腕時計を使っていたはずなのだが、実は意外な弱点があった。それに気づいたのは、インドのバンガロールベンガルール)に出張した時である。ここは日本との時差が 3.5時間。ワールドタイムは 1時間単位で合わせるため、リュウズを引き出して手動で時刻合わせをする必要がある。


セイコー SEIKO SADZ047

そのリュウズの引き出し方がわからない!というのが第一の弱点。いつも クイックマニュアル(キャリバー 7B25)を持ち歩いているのだが、そこにはタイムゾーンを合わせる方法は書いてあっても、手動での時刻合わせが書いていない。取扱説明書をダウンロードして、いったん左(手前)に回してからでないとリュウズを引き出せないことをようやく知る。

次に、引き出したリュウズを回すだけでは時刻合わせができない!というのが第二の弱点。リュウズを 2段引き出した状態で、別のボタンを 1回押すたびに 1分進ませるとやり方で時刻合わせをすることになる。長押しで早送りはできるものの、何ともまだるっこしい。しかも時刻を戻す(遅らせる)ことができないのだ。リュウズの回転方向を変えることで、進ませたり戻したりするというのが一般的・基本的なやり方だと思うが、それができない。

要するに 30分単位で時刻を合わせるのが非常に面倒なのである。たとえば 3.5時間遅らせるには、タイムゾーンを 4時間前のところに合わせてから、手動で 30分進ませるということになる。そして帰国した時にはタイムゾーンを日本に合わせることになるのだが、これだと 4時間分戻るので、30分手動で遅らせる必要があり、これがまったくもって面倒である。強制的に電波を受信することで時刻合わせをした方がまだ楽ということになる。

そしてなおひどいことに、家の近くでは電波をなかなか受信しないのだ、これが。いろいろ探し回った結果、ベランダに 10分ほど放置することでようやく時刻合わせが完了した。

結局はユーザインタフェースの設計における仮定に帰着する問題だと思う。「電波を受信して自動的に時刻合わせが(必ず)できること」および「ワールドタイムは 1時間単位」が、暗黙の前提になった設計がなされているがために、手動で時刻合わせをすることが例外事項と認識されており、そのユーザインタフェースが弱いのである。

最新版はどうなっているか?少し前のモデルまでは同じ問題を抱えていたようであるが、最新の ASTRON というモデルの取扱説明書(キャリバー 7X52)によれば、全世界 39 のタイムゾーンに対応しているため、30分単位でも時刻を合わせられるようになっている。また手動での時刻合わせにおいて、時刻を進めることも戻すこともできるようになっている。このモデルは最も先進的であり、電波時計の標準電波ではなく、GPS衛星からの信号を捕捉して自動的に現在位置を認識、タイムゾーンと時刻を合わせるようになっている。

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