半年ほど前、「吉本巧の YouTube ゴルフ大学」で話された「85 を切るための 10ヶ条」を紹介した。85 は「90台の世界」と「70台の世界」という全く違う世界の境目のスコアであり、90台の世界の技術・スキル・考え方では、70台の世界に行けないと、吉本プロは熱く語る。
「90 切り」=「90台の世界」ではボギーを取ればよかったが、「85 切り」=「70台の世界」ではパーを取らなければいけない。「泥臭いパー」をどうやって取っていくか?「85 を切るマネジメント術」(正、続)という動画で、その基本的な考え方・マネジメントが示されており、「85 を切るための 10ヶ条」の内容がさらに掘り下げられている。
- パーの数の目標 8個(ハーフ 4個)
- 一つのアプローチのやり方(ピッチ&ラン)のマスターになる
- 「グリーンオン率」 50%
- アイアンを磨いて、グリーンを狙う時には 50% 乗せる
- 外した時の 1/3 は死に物狂いで「寄せワン」のパー
これが基本的な考え方である。ではグリーンを狙うアイアンショットはどうするか?パーパットをねじ込むにはどうするか?
- グリーンを狙う時は、ピンの位置で狙う場所を決める
- ロングサイド、その中心を狙う
- ショートサイドに残すと「寄せワン」が難しくなる
- 例:135 ヤード、右手前のピン位置
- ロングサイドの中心は 145ヤード → 1番手上げる
- ピッタリ打てたら 2パットのパー
- ショートしたら、ピンハイのバーディーチャンス
- オーバーしたら、易しめのアプローチが残る
僕は、グリーンオン率が低過ぎる。特に「乗せたい」という欲が強いと力む。グリーンが直接見えず、「乗らなくてもいい」くらいの気持ちの方がいい結果につながっている。ふだんのショット練習でミート率・精度を向上させるとともに、本番でのメンタルマネジメントが求められる。
グリーンオンの成功体験を増やしていくことが必要だと思う。
- パーパットをねじ込むためのラインを作り、作ったラインに打つ
- ラインを作る時には「ジャストタッチ」よりも弱い「コロコロ コトン」の距離感で曲がりをイメージする
- プロライン、必ず「高いサイド」から狙う
- 「ジャストタッチ」よりも「コロコロ コトン」だとより大きな曲がりをイメージできる。カップインの確率が上がる
- 怖いから皆できない。恐怖心に打ち勝ってふくらませるべし!
「ジャストタッチ」よりも弱めの「コロコロ コトン」で、より大きな曲がり幅をイメージした方が、入口が大きくなり、カップインの確率が上がる。説得力のあるロジックだが、カップ回りをきちんと読んでおく必要があるし、微妙なタッチを出すストロークも、より難しいものになりそうな気がする。
下りのパットはこの考え方がよいのだろうと思う。上りのパットはもっと強めに、たとえばペルツ博士の 43cm オーバーさせる距離感とラインでストロークしてもよいと思うのだが、どうなんだろう?
続編では、パー3、パー4 のグリーンを狙う攻略法が具体的に紹介されている
パー3 は罠が凝縮されており、4ホールすべて「ボギーでよし」、しかし「絶対ダボは叩かない」と考える。
その際に最も重要なのは、ティーグランド(ティー・マーク)の向きを確認すること。たとえば 2グリーンの場合、グリーンとグリーンの間を向いている時が多い。
- 必ず飛球線後方から、しかもティーグラウンドの外から向きを確認する。
ダボになり易いケースとして、右斜めになったグリーンを例に、その攻略法を紹介する。こういうグリーンでは、右手前にバンカーや池などのハザードがあることが多い。
- ピンハイの位置からフロントエッジまでの距離が一番長い方向(動画だと③)から攻める
- 1バウンド目のエリアが広い
- ②は距離が短い時、調子がいい時は自己判断で狙ってよい
- パー3 の 1打目は「負けない」狙いをする
- フェード、ドローが打ち分けられるのなら、右斜めのグリーンはフェード、③を狙うと負けない(左斜めグリーンはドロー)
パー4 の 2打目、グリーンに向かって打てるショットのマネジメントを、残りの距離別の考え方をまとめている。これはパー3、パー5 でグリーンを狙うショットにもあてはまる。
- 200ヤード以上:オンしなくていい。目標:ボギー、ダボ以上にしない
- ハザード、ペナルティなど「絶対打ってはいけないエリア」を避ける
- 避けられないなら、その手前に刻んで「計画的ボギー」をとる
- 150-200ヤード:オンしなくてもいい。目標:ボギー・パー、悪くてもボギーで抑える
- 「次にアプローチしやすいエリア」を狙う
- もしなければ、グリーン手前に刻んで「計画的ボギー」をとる
- 100-150ヤード:半分以上オンさせたい。目標:ボギー・パー、確実にボギーで上がる
- 「グリーンの入り口」を見つけて、そこから入っていく・通していく
- 1バウンド目の着弾するグリーン上のエリアが広い場所を狙う
- 100ヤード以内:ほとんどオンさせたい。目標:パー、できればパーで上がる
- 上からボールを落とすイメージで打つ
- キャリーとランを把握し、「キャリーの落とし場所」を絞って攻める
グリーンの読み方で、やることは二つ:
- カップとボールを結んだ線の延長線(飛球線後方)からラインを読む:左右の曲がりを読む
- なるべくボールから離れる(打つ距離の半分が目安)
- なるべく低い位置から
- なるべく正面で(両目の高さが同じで)
- カップの向こう側の情報(景色など)を消す
- カップとボールを結んだ線を一辺とした正三角形を作り、低いサイドから読む:上下の傾斜を読む
慣れてくると、それぞれ 5秒づつ、10秒でできるようになる。スタート前の練習グリーンで、この二つを実行し、曲がり幅や転がりのスピードをチェックしておきたい。
「飛球線後方から読む」と吉本プロは言うが、僕のコーチは「ラインは必ず低い位置から読め。」と教える。カップとボールを結んだ時、低い方から読むのが鉄則と言われている。
最後の 1枚は、ラウンド中のチェックポイントである。ラウンド中に悪くなった時の原因と対策を、いくつか取り上げている。
- ドライバーの方向性が悪い
- 毎ショット、飛球線後方からチェックしているか?「真実は飛球線後方にある!」
- 「飛ばす」意識を捨て、「運ぶ」「フェアウェイに乗せる」に変える
- ドライバーの飛距離が落ちる
- バックスイングでしっかり回転しているか?
- ダウンスイングで頭がターゲット方向に突っ込んでいないか?
- フルスイングの打点が安定しない
- 胸の面、ヘソの下向き(前傾)をキープできているか?
- アプローチがちゃんと当たらない
- 手首を使い過ぎていないか?
- 右下半身が動き過ぎていないか?右足の内側面を地面につけ、面で支える
- パターが入らない
- 先に足の位置を決めていないか?
- フェース面 → グリップ → 腕 → 上半身 → 腰 → 両足の順番で!
- よい流れを作れない・流れが悪い
- ショット前の歩くスピードが速くなっていないか?
- 自信がなくなってきた
- 無理やりでもいいので自信を持つ。自分で自分を信じなければ誰が信じるのか!
僕のフルスイングの打点はまだ不安定である。スイングについては、僕なりのチェックポイントがあるので、それを応用したい。