Muranaga's Golf

46歳でゴルフを始めて10数年。シニアゴルファーが上達をめざして苦労する日々をつづります

ゴルフの練習も「過ぎたるはなお及ばざるが如し」、そして「練習は裏切らない」

4月に入って在宅勤務が基本となり、4月20日からは一足早く、会社が休みになった。夏休みが前倒しになったのだ。一方、緊急事態宣言が解除されるまで、ゴルフスクールのレッスンは中止になった。ただ幸い、ゴルフ練習場は営業している。平日の昼間は、1.5時間で 1,800円の打ち放題。運動不足解消も兼ねて、いい機会だから、毎日練習したら上手くなるものか、試してみることにした。

毎日 300-350球。3日目までは大丈夫だったが、4日目から疲れてきたのか、ショットが乱れ始め、5日目にはゴルフ肘を再発。残念な結果となった。「過ぎたるはなお及ばざるがごとし」はゴルフの練習にも当てはまった。週 2日程度くらいにしておくべきであった。

muranaga-golf.hatenablog.com

肘の痛みはすぐには治らない。ロキソニンの湿布で数日抑えても、数10球打つとまた痛み出す。腕に巻くサポーターで肘への負担を抑えつつ、練習を再開した。「3密」を避けるように練習していたら、3階打席には、僕以外、誰もいなくなった夜もあった。

f:id:muranaga:20200507214346j:plainf:id:muranaga:20200507212311j:plain
そして誰もいなくなった

さて、そもそもハンディキャップ 20 のプレーヤーとして、僕が 80台を出すために身につけたいショットの技量は、そこそこの飛距離とグリーン周りに運べるそこそこの精度である。具体的には:

  • ドライバーでは一貫して 200 ヤードキャリーして(本当は 220ヤード欲しい)、セカンドショットがグリーンを狙える位置に行く(「置ける」)
  • 8I 以上のグリーンを狙うショットでは、グリーンの近くにそこそこ運べる
  • 9I 以下の短いクラブでは、何とかグリーンに乗せられる

そのためにショットでめざすべきことは:

練習では、これらすべてについて取り組みたい。しかし 1ヶ月以上という長い期間にわたって、レッスンを受けないのは初めての体験だ。スイングのどこにエラーがあるのかを指摘してくれるコーチがいない。レッスンのない 1-2ヶ月の間に、変に欲張って自己流の変な癖をつけてしまったり、スイングが崩壊してしまったりするのが怖い。今のスイングの技術レベルを維持することが最低条件である。本来なら「パッシブトルク」によるシャローな入射角といった新たなテーマに取り組みたいところではあるが、それでスイングを見失ってしまうことが怖い。その恐怖がまさって、新たなテーマではなく、今までレッスンで取り組んでいたテーマにフォーカスして、自主練習することにした。

そのテーマとは、ずばり「ハンドファーストインパクト」である。「左股関節を後ろに引く」あるいは「左わき腹を回す」イメージで腰の回転量を増やす。腰の回転が主導、そしてそれが上体・腕より先行することで、インサイドアウトにヘッドを振ることになり、ハンドファーストとなる。

muranaga-golf.hatenablog.com

muranaga-golf.hatenablog.com

muranaga-golf.hatenablog.com

その際に、僕が意識すべきポイントは次の通りである:

  • 切り返しで左足を踏み込み、左股関節を後ろに引くことで、腰の回転量を増やす
  • バックスイングで伸び上がらない、そのためにも深く右腰を入れる
  • アイアンの場合、フェースが開いて当たるイメージがあってもいい(真っ直ぐ当てようとしない)

あまり欲張らず、意識すべきことを絞ったせいか、幸い、この1ヶ月の練習で、大きくスイングを崩さずに済んでいる。特に PW や 9I の量を増やして、100-120 ヤードの距離の経験値・確度を上げるようにした。

一方、練習量を増やしてわかったのは、日によって、スイングの調子は違うという当たり前の事実であった。前日、あれだけ気持ちよく当たっていたアイアンが、翌日には全然ミートしない。あるいは 20ヤードほどの幅に収まっていたドライバーが、別の日には大きくプッシュスライスしていく。

こんな時に、どう修正していくか。コーチがいなくても自分で調整できるだろうか。それも今回の練習で取り組んだことである。ラウンド中、ショットが全然当たらなくなったり、ドライバーが乱れたりすることがある。その際、あれこれ修正しようとして、さらにショットがおかしくなり、精神的にもやられてスコアを崩してしまう。そうならないためには、普段の練習でも、その日の自分の調子に合わせて、スイングを調整できる力が必要になる。自分なりに症状の傾向と対策がわかっていたい。そしてスイングがわからなくなった時に戻ってこられる、基本の「場所」があるといいのではないか。

自己調整力を養うべく、打ち放題でひたすら球数を打つのをやめて、ミスした時の球筋から、どういう点を意識して、次のスイングをするか、一球一球考えるようにした。たとえばプッシュアウトが出たら腰の回転量が不足している。左に球が出たら上体から打ちに行っている。アイアンでトップする(当たりが薄い)時には、腰の回転量と左への体重移動が不足している。腰の回転量を増やすためには、切り返しで急がないこと、左下半身(左足・左腰)で始動することを意識し、ダウンスイングに入ってからクラブヘッドを加速させるイメージを持つようにした。

すると、何ということだろう。通っているゴルフ練習場での自分史上最長の飛距離が出た。12年間通い続けて、初めて、打った球が奥のネットの太い支柱を超えたのである。

練習場の表示によれば、太い支柱の上に届くと、240ヤード飛んだことになる。今まではどう頑張っても支柱の真ん中あたり、220ヤード止まりだった。計測してみると、ヘッドスピードはほぼ 40-41m/s で、年初と比べてそんなに変わってはいない。ミート率が 1.5 でボールの初速が 60-61m/s。何が変わったかと言うと、ボールの打ち出し角度である。芯に当たることはもちろんだが、球が高く上がることによって、滞空時間が長くなり、飛距離が伸びたようである。

もちろんまだまぐれ当たりであり、日に何度もこの当たりが出る訳ではない。実際のコースで 240ヤード(キャリーで)飛ぶのかもわからない。ただ練習場での最長距離を更新したことは間違いない。「練習は裏切らない」のである。

f:id:muranaga:20181223110638j:plainf:id:muranaga:20200507212325j:plain
ゴルフ練習場の距離表示(3階打席)

最後に、練習中に試してみた自分の症状別の修正ポイント、意識すべきことをメモしておく:

スイングのリズムとテンポ
  • スイングの再現性を高めるために、一定のリズムとテンポで振りたい。心の中で「いち、にーぃ、さーん」と唱えてみる:
    1. 「いち」:アドレスからテークバック開始
    2. 「にーぃ」:「にー」がバックスイング、「ぃ」が切り返し
    3. 「さーん」:ダウンスイングからフォロースルー
  • バックスイングを急がない、切り返しを急がない
ドライバー
  • プッシュアウト = フェースが開いている。シャフトがしなり戻らず、球を捉まえていない。
    • 要因:
      • 切り返しを急いでいる。
      • 球を叩きに行っている。
      • 腰の回転不足でフェースがターンしていない。
    • 対策:
      • ゆったり振る。フルスイングの形で 180ヤード飛ばすくらいの力感、回転スピードで打つ。これでも 200ヤードくらいは飛ぶ。
      • 左わき腹・左股関節を意識して、腰の回転量を増やす
  • 球が左に出る = フェーズが被っている。
    • 要因:
      • 切り返しを急いでいる。
      • 上半身から振っている。
    • 対策:
      • バックスイングをゆったり
      • 切り返し:とにかく急がない。下半身から切り返す。
      • ダウンスイング開始後から、ヘッドを加速するイメージ。
  • スライス(特にプッシュアウト・スライス)= クラブパスがアウトインになっている。
    • 要因:
      • バックスイングが浅くなっている。
      • 上半身から打ちに行っている。
    • 対策:
      • バックスイングを深く。
      • 切り返し:とにかく急がない。下半身から切り返す。
アイアン
  • トップする、薄い当たり、捉まらない。
    • 要因:
      • いずれも腰の回転不足、左サイドにしっかり移動できていない、腰と上体が一体でまわっている。
    • 対策:
      • 切り返しで左腰主導(左わき腹を回す、左股関節を後ろに引く)、その後、上体・肩がまわるようにリズムを変える。
      • バックスイングを低く、沈み込むくらいのイメージで。入射角を緩やかにする。
  • ダフる。
    • 要因:
      • 上体、腕から打ちにいっている。
      • アーリーリリース
    • 対策:
      • 切り返しを左下半身(左足、左わき腹)から始動させる。
      • ハンドファーストを意識、左腕でクラブを引っ張る
  • なぜかフルショットだと当たらない:
    • 対策:
      • ハーフショット、スリークォーターショットでミート率を上げる
      • バックスイングが浅くならないよう、要注意。
  • 絶対に左に行かせない(ショートアイアン):
    • 対策:
      • フェースを開いて構える。