9月の好調はどこへやら。10月は90台のゴルフに逆戻りしている。
その大きな要因はショットの精度にある。ティーショットが暴れる。セカンド以降のショットを大きくミスする。それが 10月になって多くなり、スコアを大きく崩している。
最近のスイングで気をつけるべきポイントの中で、特にアドレスとバックスイングにおける次の技術課題をコーチに指摘されている:
- アドレス:
- ボールとの距離が近過ぎて、ハンドアップになっている
- バックスイング:
- ハンドアップのためバックスイングが詰まり、手上げでトップを作るので、2段モーションになる
- ダウンスイング:
- 手上げのトップのため、切り返しも上半身から行ってしまう
手上げでトップを作ることが最大の課題であり、その原因はアドレスとテイクバックにある。そこで下記のように修正を試みている:
- アドレス:
- 股関節から前傾姿勢をとった時に、自分では少し遠いと感じるくらいにボールとの距離をとり、ハンドダウンで構える
- ハンドダウンこそが、腰が回転して「叩ける」姿勢。
- バックスイング:
- テイクバックで右肩を後ろに引く。これにより上半身の回転で、クラブヘッドをインサイドに上げる
練習場でのスイングはチェックしてもらえるが、いったい本番のコースで何をやらかしているか。コーチからは「ドライバーとアイアン、それぞれの正面と後方からの動画を撮ってくるように」との宿題が出た。
そこで先日、ホームコースを回った際に、友人にスイング動画を撮ってもらい、その動画を集めて、プレイリストを作成した。
それぞれの YouTube 動画の概要説明欄に、どんなショットを打ったかを記してある。ドライバーもアイアンも、まずまずいい当たりのショットの時のスイング動画である。
それにしても久しぶりに自分のスイング動画を見たが、悲しくなる。左足が動いて、フィニッシュが決まらず、ホントにカッコ悪い。
ドライバー正面:
ドライバー後方:
アイアン正面:
アイアン後方:
悲しくなる気持ちを抑えて、自己分析を試みると次のようになる:
- 現在修正中の課題については、やはりトップでの手上げ、2段モーションの症状が確認できる。
- アイアンだと抑制されているが、ドライバーだと顕著である。
- バックスイングが手上げになると同時に、トップで上体が起き上がる。そこから切り返すため、ダウンスイングの開始を上体から手を使って下ろすことになる。
- その結果、スイング中の上半身の動きが大きくなり、前傾をキープできず、下半身の踏ん張りがきかず、フィニッシュも決まらない。
- 下半身が踏ん張れるよう、切り返しをもっとソフトなスタートにした方がよさそうである。
- ダウンスイング以降は、左腰を後ろに引き、インパクトにかけては右腰を押し込む動きが不足している。このためスイングが詰まる感覚がある。
- 下半身・脚をもっと使って腰を切るべきではないかと思う。
- 下半身を意識することにより、上半身の動きが抑制できる可能性がある。
以上が自分なりの分析である。
さてコーチからのアドバイスは如何に?
その第一声は
「上半身がこれだけ力んで暴れていたら、ゴルフにならないでしょう」
というシンプルなものであった。
現在の技術課題のバックスイングの2段モーションについては、実戦でこれくらいに抑えられていれば問題ないとのこと。それよりも上体の力み過ぎ、暴れ過ぎの方が大きな問題である。
僕の自己分析は一部正解だったとも言えるが、スイングにおける細かな動きよりも、スイング全体のバランス、上半身と下半身のバランスの課題を指摘された。僕は「下半身をもっと使えば、上半身の動きを抑えられる」と考えたが、コーチからのアドバイスはより積極的なもの、すなわち「もっと意識的に上半身の力を抜かなければならない」というものであった。
修正するための具体的なドリルは:
- 上体の力を抜いて、9I をゆっくり振って、スイング時の身体のバランスを取り戻す
- 手首のコックはあまり使わない(90度くらいの角度)バックスイングで、飛ばそうとしない
- 9I だと「飛ばしたい」という意識がなくなるので、力を抜く練習にちょうどいい
何度かやってみたが「まだ力が入っている」「速い」という指摘。
- 「速い」と言うのは、切り返しで上半身の動きが入ること
- とにかく上半身のことは忘れて、下半身で切り返す
- 「体を静かに、ヘッドを動かす」と心の中で唱える
自分の中で相当意識しないと、上体の力が抜けた、下半身主体の切り返しができない。
逆に、それがうまくできた時には、あら不思議。自分でもびっくりするくらい、綺麗にミートした球が飛んでいく。当然、方向性もいい。フィニッシュも決まる。気持ちいい。
そうそう、調子のいい時は、こんな感覚で打てていた気がする。切り返しが静かになることで、ダウンスイングの軌道が安定して、ミート率が上がると考えられる。
6I に持ち替えると「飛ばしたい」という欲が出てくるのだろう、力が入りがちである。ドライバーやフェアウェイウッドに至っては、どうしても上体が力む。「飛ばしたい。乗せたい。」そんな欲を消して初めて、いい力感・バランスでスイングができる。欲の塊になっている本番ではなかなかうまく行かないのも当然であろう。
練習場では、徹底的に上体の力を抜く。それでもおそらく本番では力が入ってしまうだろう。それをどう抑制・調整できるかが鍵となりそうだ。
そしてコーチからはさらに次のように言われた:
- おそらく60歳過ぎという年齢から、トップの姿勢をキープできなく(粘れなく)なっている。だからどうしても速くなる
- 切り返しの時にワンテンポ入れて待つ意識を持った方がいい
うーむ。年齢によるフィジカルな制約の話は、聞きたくなかった。しかし自分では認めたくない、厳しい現実である。
今回のテーマは、スイングフォームやヘッドの軌道といった個々の技術課題というよりも、むしろスイング全体のバランスの問題であり、リズムやテンポについては個人差もあるので教えにくいとのことだったが、
- 宮本勝昌プロのスイング動画を、何回も見てそのリズム、テンポ、力感を焼き付けること
- スロー再生は参考にならない
を勧められた。なるほど。
宮本勝昌プロの YouTube チャンネルから「見ているだけでうまくなれるスイング動画」をピックアップした。確かに全体のスイングバランス、力感は参考になる。切り返しでワンテンポ入れるという感覚も、この動画を見ていると理解できる。