Muranaga's Golf

46歳でゴルフを始めて10数年。シニアゴルファーが上達をめざして苦労する日々をつづります

レッスン動画のカオス、データ偏重に芹澤信雄プロが苦言:『次のラウンドが絶対変わる‼ 今すぐやっておきたい 体が忘れないゴルフの基本』

ゴルフスクールのコーチ曰く「YouTube のレッスン動画を見過ぎてスイングを壊してしまう人が多い。アマチュアが参考にすべき動画は、チームセリザワに限る。」

シャローイングだの地面反力だの、上級者向けの技術に惑わされず、アマチュアはチームセリザワの「オンプレーン」の「レベルスイング」というシンプルな教えをしっかり身につけるべき、という意見である。

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芹澤信雄プロ、およびチームセリザワの教えについては、このブログでもいくつかのエントリーで紹介済である。特にレベルスイングを身につけるための、高くティーアップした球を打つドリルは、効果的だと実感している。

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芹澤信雄プロの近著『次のラウンドが絶対変わる‼ 今すぐやっておきたい 体が忘れないゴルフの基本』を読んだ。あまりにも多い YouTube のレッスン動画、弾道測定器などによるデータ偏重のスイングに対して、かなり辛口な意見を述べていて、耳が痛い。

  • 迷走しているアマチュアが多い。スイングで迷うのは情報が多過ぎるから
  • どのレッスン動画も同じことをやっているようにしか見えない
    • 発信する側はオリジナリティを出すために表現・見せ方を変えるが、その結果、アマチュアにはそれぞれが違ったことに感じてしまう
  • 日本のゴルフ界は、昔からある概念をあたかも新しい素材・流行のようにとらえる傾向がある:
    • 地面反力、シャロースイングは昔からある教えであり、データによってエビデンスが得られた
    • ボディターンに至っては、キーワードとしてクローズアップされ過ぎて、スライサーが激増した
  • このレッスンのカオス状態は、スイングやボール・動作解析のデータを過剰に重視することで、拍車がかかっている
  • データはあった方がいいが、プロレベルの正確さでスイングできるプレーヤーでないと、データをとっても意味がない
    • プロはデータをもとに、スイングを元に戻す確認と調整するが、新しくスイングは作らない
  • マチュアがデータに基づいて、自分でスイングを作る・立て直すのは難しい
    • スイングを直すには、かなり極端に変えないといけない
  • スイングは一人ひとり違う。それを前提にデータを使わないと、同じ型にハマることになる
  • クラブフィッティングのデータを扱うときも要注意:
    • ハンデ 20 くらいのプレーヤーが同じ球を 10発続けて打つのは難しく、これではどんなクラブが合うのかわからない
  • つまり、自分のスイングを理解し、ゴルファーとしての個性がわかり、ゴルフの根本がわからないうちは、データを見ても見なくても大して変わらない
    • それならばデータを見ない方がずっといい。やるべきことを忘れないようにドリルをやればいい
    • データを見るならある程度うまくなってから。うまくなればなるほど、データの利用価値は上がる

…と、レッスン動画・データ偏重に対して苦言が呈される。

正直、僕もかなり多くの YouTube 動画を見ているし、本も読んでいる。データ志向という点では、GEARS で自分のスイングを分析したし、弾道計測器を使ったシャフトのフィッティングも行っている。芹澤プロの警鐘は、まさに僕のようなアマチュアに対して鳴らされたものであろう。

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ただ僕の場合、もともと理系の研究者だったこともあるので、数あるスイング・レッスンを勉強してサーベイすること自体が楽しい。その中で「このプロとこのプロの言っているのは同じことだな」と考えるのは面白いし、また自分には難しかったり合わなかったりする技術、イメージ表現は採用しないという選択もしている。

何より僕のスイングを知り尽くしており、信頼しているゴルフスクールのコーチに長年ついているので、基本的にはそのアドバイスに従っている。もちろん地面反力とか三觜プロ(うねりスイング)や堀尾プロ(レイドオフ)の教えを参考にするものの、溢れかえる YouTube レッスンに大きく惑わされたことはない。しかもそのコーチの教えは三觜プロの教えに通じるところが多いし、何より「参考にすべきは、チームセリザワの教え」と言っている。

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チームセリザワの教えとして、この本でも提唱されているのが「オンプレーンのレベルターンスイング」の習得である:

  • 体で覚えるべきスイングは「オンプレーンのレベルターンスイング」
    • 外から見るとオンプレーン、意識はレベルターン
  • 常時 80台を目指すならスイングプレーンにこだわる
  • スイングプレーンは人それぞれ違うので、自分のスイングプレーンを忠実に描くイメージが必要
    • 自分のスイングプレーンを探して、外れないように振る
    • そうすれば難しいことはやらずに、ミート率が上がり、想定外に曲がることはなくなる
  • 飛距離よりも、まず自分のスイングをすることが肝要
    • まずはヘッドスピードに即した距離を安定的に打てるようになるべき
    • フィニッシュがピタッと決まるスイングがその目安
  • スイングプレーンを安定させつつ、下半身リードで振れるようになれば、ヘッドスピードは 3m/s くらい上がる
  • スイングで迷ったら「いったん基本に戻りましょう」
    • チームセリザワが必ず戻るのは、ティアップしたボールを 3番ウッドで打つ練習
    • 軌道がブレていると、ボールだけを打つことはできない
  • まず自分のスイングプレーンを見つけ、レッスンやドリルでそこに乗せる、つまり体が忘れない基本を習得する
    • 自分のプレーンに対してドローを打つか、カットにフェードを打つかは、腰の回転の速さを変えるだけ
  • マチュアは絶対に飛んだ方がいい
    • 体の捻転を使うだけで、もっとクラブに仕事をさせられる。バックスイングで捻転すること
    • ユーティリティやショートウッドを積極的に取り入れてもいい
  • 上級者にフェード打ちが多いのは、アイアンがうまくなるから
    • フェードはしっかり振りぬけるので、タテ距離でミスが出にくい
    • グリーンでもスピンがかかって止まる
  • ショートゲームの練習の割合を上げれば、上達スピードが上がる
    • ダボがボギーに、ボギーがパーになる

このように芹澤プロの歯に衣着せない意見が述べられた後、どのようにして「オンプレーンのレベルターンスイング」を身につけるのか、そしてドライバーで飛ばせるようになるかについて、説明がなされていく。

  • ドライバーで飛距離を伸ばすには、基本スイング+腰の回転の速さ
    • アームローテーションが馴染んでいれば、ほぼ手は使わない感覚。いわゆるボディターンスイング
  • トップでレイドオフすると、ダウンスイングでタメができてヘッドスピードを上げられる
  • フットワークや体重移動を積極的に使う
  • ただし簡単ではなく、マチュアはそこまでしなくていいのではないか
  • クラブの進化が著しいので、自分に合った長さとしなりのシャフトを使えば、シンプルに基本スイングをすれば勝手に飛ぶ

要するに、

  • 基本である「オンプレーンのレベルターンスイング」を身につければ、常時 80台で回れる
  • それ以上をめざすなら、レイドオフ・地面反力といった技術があるが、アマチュアには難しい

というのが、この本で芹澤プロが言いたかったことである。

チームセリザワのレッスンやドリルについては、この本の各章の終わりにポイントがまとめられている。より詳細な内容については、過去に出版されている以下のムックや本を併せて読むと、理解が深まる。

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