今年は、スイングの質自体は上がっていると思う。それが結果に結びつかなかった残念な一年であった。ゴルフスクールのコーチには「ゴルフとはそういうものです」と言われた。結局のところ「スコアを決めるのはアプローチとパッティング」という真実がそこにある。
自分にとっての「あるべきスイングの姿」を模索して、さまざまなスイング技術・理論を勉強してきた。そして僕にとってリファレンス・モデルの一つとなるのが三觜喜一プロの「うねりスイング」である。そしてこれを補完・補強する形で「シャフトのしなり戻り」や「地面反力」を学んだ。2019年もさまざまな本を読んだが、ゴルフについては、この3冊が僕にとっては非常に参考になるものであった。
こういった技術を自分のものとするには、かなり時間がかかりそうだが、ゴルフスクールでコーチから与えられる練習テーマを確実にこなす中で、その技術の一部については、取り入れられてきたと思う。理論と練習が相まって、今年はスイングの質を向上できたと考えている。
スイングの質が上がったと思うのは、次のような点である:
アドレスからバックスイング
- しっかり股関節を入れ、ヒップターンできるアドレスを作る。
- 伸び上がらないよう、沈み込むイメージでバックスイングする。
切り返し
- トップで止まらず「動きながら」切り返す。クラブが上がり切る直前で、下半身から切り返す。
- 左足の踏み込みをきっかけに、左腰主導で切り返す。
ダウンスイング
- 肩と胸郭を分離することで、上半身と下半身のねじれを作る。
- 下半身は左に動きつつ、上半身は右に残る。
フォロスルーからフィニッシュ
- フィニッシュまできちんと振り切る。
シャフトのしなり戻り
- 切り返しでのしなり、インパクトでのしなり戻りを感じる。
ここまでの道程は決して平坦ではない。「開眼」したり、実は「開眼」していなかったことに気づいたり、行きつ戻りつしながら、上記のテーマを身につけてきている。
コーチによれば「切り返しでの左足踏み込みはできている」とのこと。そしてダウンスイングからインパクト、フォローにかけて、下半身の粘りが出てきた。右ベタ足を意識することで、膝を伸ばすと同時に、左足が外に流れず、左腿の内側を使って、左足と右足が内側に絞り込まれる感覚も出てきた。このように下半身、特に両足の力を使えると、上体のターンのスピードが上がっていく。そして上体がきちんとターンできると、球がつかまり、ドローボールとなる。アイアンだとある程度うまくできているようだが、ドライバーだと「回転が詰まる」そうだ。このあたりの感覚については、まだ自分ではよくわかっていない。
一方、コースでは練習通りに実行できていないことも多く、切り返しで伸び上がって腕でボールを叩きに行ったり、インパクトで合わせに行ったり(振り切れていない)、左に突っ込んだり、といったエラーが起きている。こういった症状をラウンド・レッスンでコーチに指摘してもらったので、コースでは下記のことに留意するようにしている:
- バックスイングをゆったり、深く
- バックスイングでの沈み込み
- 右ベタ足
- 左に突っ込まない
- 腕を使わない、腕を速く振ろうとしない
- 振り切る
球にミートするようになると「もっと飛ばしたい」と言う欲が無意識に出るのだろう。切り返し直後に、腕や上半身の力を使って振りに行くようになる。下半身主導のよいスイングと、そうでない叩きに行ったスイングとの違いを、自分で感じ取れるようになる必要がある。自分では「物足りない」くらいの力感が、実はちょうどいい。
そしてミート率を上げるためには、上下動を抑えるスイング・フォームの安定化も大事だが、タイミングの安定化も大切であると改めて強く認識しつつある。テンポ、リズムを安定化させるために、「ぐにゃぐにゃアイアン」、軟らかシャフトのアイアンを使った練習を始めた。シャフトのしなり戻りが感じられるタイミングを身につけるためである。この練習が奏功してきたのか、ドライバー、ウッド系の長いクラブで、切り返しでのしなりを感じられるようになってきた。インパクトでのしなり戻りはまだまだ感じ取れていないが、「なんかインパクト時にシャフトが戻っている気がする」という感触はある。
手打ちになったり、切り返しでボールを叩きに行き力が入ったりすると、このしなり戻りは感じ取れない。しなり戻りを感じ取れるかが、スイングがうまくできているかの一つのバロメーターになるかもしれない。
飛距離はミート率で決まる。その際のヘッドスピードが速いに越したことはないが、スイング・フォームを安定させる体幹が必要である。体幹、そして筋力を鍛えるために、2020年は筋トレをもっと頑張ってみようと思う。
- 作者:谷本 道哉,NHK「みんなで筋肉体操」制作班
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 2019/09/11
- メディア: 単行本
ショットの質の向上について、あれこれと書いてきたが、結局スコアを決めるのは、アプローチとパッティングであることは間違いのない事実である。まず100ヤード以内のショットの精度を高めて、パーオン率・ボギーオン率を向上させること。そしてグリーン周りのショートゲームのミスを減らすべく練習を重ねたい。パッティングについては、毎日少しづつでも転がすようにしたい。