Muranaga's Golf

46歳でゴルフを始めて10数年。シニアゴルファーが上達をめざして苦労する日々をつづります

森守洋プロの「ダウンブロー理論」と、三觜喜一プロの「うねりスイング」の共通点

自分がめざすべきは「ハンドファーストインパクトのスイング、そのための理論的な根拠は、三觜喜一プロの「うねりスイング」にあると考えている。その三觜プロの理論は、森守洋プロの「ダウンブロー理論」に通じるものが多い。改めて森プロの著書を読み直してみると、多くの学びがある。数年前に何冊か読んだ時には、森プロの言わんとすることを本当の意味で理解してはいなかったように思う。もちろん、今でも理解できるレベルには到達していないのかもしれないが、三觜プロの教えと比較する中で、より多くのことがわかるようになったと感じている。

たとえば両プロとも、腕を振ってフェースターンを行うことの重要性を強調する。その際に、森プロは「空手の瓦割り・正拳突き」のドリルを教えているが、これは三觜プロも同じである。この時、胸郭と肩の動きを分離して、うねるように動くことを教えるのが、三觜プロのユニークなところである。また森プロは「スイングは自分から見て右回り」と教える。これは三觜プロが言う「パッシブトルク」の考え方である。さらに森プロは長いインパクトゾーンを実現するフェースターンのために「左前腕の外旋」を強調する。三觜プロが言う「左手主導のスピネーション」と同じことを指している。

森守洋プロの「ダウンブロー理論」については、一度、そのエッセンスをまとめている。ここで改めて、森プロの著書を年代順に振り返って、その教えを書き留めておく。『ゴルフ プロのダウンブロー最新理論』という 2011年に書かれた最も初期の本に、ポイントがまとめられている。そして『森守洋のダウンブロー革命』という2冊のコミックに、上達のプロセスが練習ドリルと共に詳しく紹介されている(これを1冊にまとめた『森守洋のダウンブローレッスン』というムック本もある)。このコミック本が一番わかり易い。

長いインパクトゾーンを実現するには、レベルブローではなく、ボールの先に最下点が来るダウンブローが必要になる。森守洋プロは、ダウンブローに打つにはボディーターンよりも腕の振り、フェースターンを重視する。腕の振りが「主」で体の回転は「従」。体の回転は腕を振った結果、自然と起こるものだと言う。下半身リードもスムースな重心移動も、下記の空手の「瓦割り」の動作で自動的に起こると言う。

  • ダウンスイングは、右足の真上めがけてグリップを思い切り降ろす。上体の開きを抑え、クラブ・腕・上体の重さが一気にボール方向に解放されて、分厚いインパクトとなる。
  • 真下へ力を開放する動きは、空手の「瓦割り」の動作で身につける。
  • 「瓦割り」では、右ひじを曲げて体に引きつけると、自然と右股関節に重心が移る。その体勢から力いっぱい拳を振り下ろすと、腰が素早く左へ切れて左股関節に重心が移る。要するに「瓦割り」の動きにより、下半身リードやスムーズな重心移動もオートマチックに行える。

より詳しくスイングを解説すると:

  • インパクトでは、腰が5時から5時半、胸は6時から7時を向いている(足元に時計版を置いたと仮定、6時が正面)。
  • 切り返しで、上半身と下半身がひとかたまりになって、同じタイミングでダウンスイングへ向けて動き出すのは NG。
  • 正しい「下半身リード」とは、下半身が先行してダウンスイング方向に動いた時、上半身・腕・クラブはまだトップ方向に動いている。
  • トップから「瓦割り」「正拳突き」のイメージで、グリップを真下に向けて勢いよく下す。下半身リードや体を回す意識がなくても、自然と下半身が先行して動き始め、オートマチックに体重が移動する。
  • 下半身リードを意識しすぎると、左股関節で体重を受け止めきれない(スエーする)。
  • 体が開かない。インサイドからクラブを立てたまま下すことができる。
  • スイングは自分から見て「右回り」になる。切り返しでクラブが寝る。そこから右腕の前腕を上に向けたまま、ダウンスイングすることでフェースターンがしやすくなる。

最近の著書『月イチゴルファーでも70台で回れてしまう超GOLF学 』では、長いインパクトゾーンを実現するために、「左前腕の外旋運動」の重要性を強調している。そしてフリップを防ぐために、次の3つの原則をまとめている:

インパクトでフェース面をボールに合わせるとフリップする。そうならないためには、しっかり重心を左足に移動する。そうすると両手が目標方向に移動して、ハンドファーストの体勢ができあがる。そこにフェースターンを加味することで、長いインパクトゾーンが作れる。フェースは開閉しながら、軌道に対しては常にスクエアとなる。

長いインパクトゾーンを作るフェースターンを実現する腕の回旋、すなわち左腕の外旋と右腕の内旋については、『最強不変のスイング法則: 体内振り子と片手感覚で上手くなる!』に詳しい。この本では、腕の使い方にのみフォーカスして、詳しく解説している。

基本的にゴルフのスイングは芝をこするもの。こする位置がボールの手前(右)にあるのが、初級者。真ん中(ボール)になるのが中級者。左、ボールの先になるのが上級者。 このように、最近の森プロは「ダウンブロー」という言葉を使わずに、「左サイドでスイングする」「ボールの先に最下点がある」という言い方をするようになっている。

森守洋プロは、東京ゴルフスタジオでレッスンをしている。このウェブサイトに「永久不変のゴルフ理論」という DVD が紹介されている。この紹介サイトにいくつか映像が掲載されており、これも参考になる。

mori-morihiro.net

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ゴルフ 読書メモ

本エントリーに関連する森守洋プロと、三觜喜一プロの本の読書メモを掲載する。

ボディーターンは重要だが、アマチュアの多くはそれを誤解している。正しいスイングを身につけるには、体を回転させるのではなく、腕をしなやかに縦に振れ、と提唱する。これによりフェースターンで球が捕まり、ダウンブローに打てるようになる。

マチュアのボディーターンに対する誤解は、正しくはボディーターンではなくヒップターンであることにある。下半身と上半身の間に捻転差が生じるべきなのに、上半身と下半身を一緒に回転させてしまうため、体が開き、振り遅れ、アウトサイドインの軌道になる。そうならないための教え方が「まず、腕を振れ」という、アンチテーゼのような教えになる。(この辺り、まずは手打ちせよ、という桑田泉のクォーター理論にも通じる。)

この本によれば、ダウンブローへの最重要ポイントは、体を回さない、腕をしっかり振る、重さと力を真下に解放するの三つ。

正しい腕の振り方、アームローテーションのドリルにより、アマチュアの球筋はスライスからドローボールへ変貌を遂げる。

2冊の本だった『森守洋のダウンブロー革命』を1冊にまとめ、さらに巻頭に16ページのカラーレッスンを加えたものが500円という価格で発売されたので購入。非常にコストパフォーマンスのよい、漫画でのスイング解説本である。

ボディーターンよりも腕の振りによるフェイスターンを重視し、最終的にはレベルブローではなくダウンブローを目指す。一般に、ボディーターン重視の風潮がある中、僕自身も一時期、ボディーターンか腕の振りかで悩んだこともあったが(たとえば中井学か森守洋か)、ゴルフ・スイングには実は両方の要素がある。どちらを先に重視するか、それはそのプロが育ってきた環境やアマチュアに教える順番に依存する。そう考えるようにした。

その意味で、この本はスイングにおける腕の使い方、フェースターンのための腕の内旋・ローテーションの動きを重視し、それを身につけるためのドリルを丁寧に説明してくれるものと位置づけられる。またアプローチやパット、コースレッスンの様子も紹介される。

○ダウンブロー・スイングのポイント
・腕の振りが「主」で、体の回転は「従」。ビシッと叩くように腕を振る。
・左手を押し下げる動きでバックスイング、不要な体の回転を抑える。
・ダウンスイングは、右足の真上にグリップを思い切り降ろす。ボール方向に下ろすと、上体が開いてしまう。
・空手の瓦割りの動作で、真下に力を解放する感覚を掴むことができる。
・グリップを右足の真上に下ろすと、アームローテーションが自然に発生し、フェースがターン、インパクトゾーンが長くなる。
・右前腕を上に向けたままダウンスイングすると、フェースターンが容易になる。

「左足体重」「ハンドファースト」「フェースターン」がスイングの3原則。これにより「長いインパクトゾーン」を実現する。要点をよくまとめた本だが、これまでにこの著者の本を何冊も読んでおり、内容が重なることが多い。…と、初読の 2016年の時には書いたが、3年たった 2019年に読み返してみると、結構深い。

・名手はインパクトゾーンが長い
・フェースは開閉しつつ、軌道に対してスクエアに動き続ける
・左手の外旋運動、左ひじから先の左前腕部を自分から見て左に回転される動きが、上達の鍵。ダウンスイングでは左手の甲をボールに向けるイメージで振り下ろし、インパクトからフォロースルーにかけて、左手甲を目標方向に低く真っ直ぐ出していきながら、左前腕部を回旋させる。
・左手の外旋を妨げるのがフリップ。左手首が甲側に折れる動き。インパクトでフェース面を合わせに行くと、フリップが起きやすい。「ボールをしっかり打ち抜け」といった、インパクトで減速せず加速する言葉を見つける。
インパクトに向かって重心を左足に移動すると、グリップしている両手も自然と目標方向に移動し、ハンドファーストの体勢が出来上がる。そこにフェースターンを加味することで、長いインパクトゾーンが作れる。

森守洋プロの本はいくつか読んできたが、今回は「腕の動き」のみにフォーカスしている。

・クラブの振り子、肩を支点とする腕の振り子、二重振り子がスイング
・片手ではうまく打てても、両手だとうまく行かない現象。通常、力を入れる際、腕は内旋する。しかしダウンスイングからインパクトにかけて、右腕は内旋し、左腕は外旋する動きが本来の動き(両腕とも左に旋回)だが、力を入れると左腕も内旋してフェースが開いてしまう。
・右腕一本で、タメを作る練習
・左腕一本で、ダウンスイングにかけて腕を外旋させる練習
こういった練習を通して、正しい腕の使い方を学んでいく。

森プロは最近「ダウンブロー」という言い方をやめて、「左サイドでスイングする」「ボールの先に最下点がある」という言い方をするようになっている。

YouTube の番組 MITSUHASHI TV に多数のレッスン動画を上げ、その教えを広く普及させた三觜喜一プロの提唱する「うねりスイング」理論の集大成。前著『ゴルフは直線運動(スイング)で上手くなる!』でさわりだけ紹介された「左ハンドル」や「うねり」と言った概念、さらには大量の YouTube 映像の中で分散・散逸していた教えや理屈を、270ページもある本の中で、体系的にポイントをしてまとめ直したと言える。今まで YouTube のレッスン動画で説明されたことがほとんどではあるが、改めて重要なポイントを整理して学び直すことができる。

ハンドファースト」のインパクトを手に入れることが、この本の最大の目的。
①テイクバックでは「左ハンドル」を切る
②切り返しでは「パッシブトルク」の力がかかる
③ダウンスイングでは、左手による軸回転「スピネーション」を意図的に行う
④その結果、左手の甲がターゲット方向に突き出た「ハンドファーストインパク
と言う連続する動作を身につける。

シャフトをしならせる以外に飛距離アップの方法はない。「胸郭から動かしてバックスイングをし、胸郭から動かしてダウンスイング」すると言う体の使い方、「うねり」の動作が肝となる。肩を回すと胸と一緒に動いてしまう。胸郭、肋骨から動かすと、肩と胸が分離して時間差が生まれる。これが「うねり」と呼ぶ動作になる。

大判のハードカバーで、文章と写真とで詳しい説明がされるが、それだけではなく、至るところに QR コードが埋め込まれており、連動してスイング動作の映像・レッスン映像が見られる。本を読むと同時に、38本(1本あたり1分-3分)の動画を見ることで、実際の動きを確認することができる。本に数10分の DVD が付録としてついてくる感覚である。そう考えると、税込みで3,800円と言う価格は無闇に高いとは思えなくなるかもしれない。

ラウンド中にショットを修正?何とか耐え抜き「100叩き」を免れた(南総CC 東コース Blue Tee)

友人のホームコース、南総カントリークラブ東コースに再挑戦。前回、友人がホールインワンした時と同じ気の置けないメンバーである。今回は 6,400ヤードの Blue Tee からまわる。自分にとってアウェイとなるコースで、きっちり 90台前半を出す。それが目標である。

打ち下ろしの OUT 1番(396Y)にて、飛距離自慢の一人が、いきなり 300ヤードドライブを見せる。僕のドライバーショットも悪くはなく、ランも含めて 230ヤードほど飛んでいたのだが、その遥か彼方 50ヤード以上も置いて行かれてしまう。彼が第2打をウェッジで狙うのに対し、残り 170Y の僕はユーティリティー(U4)を握る。US PGAツアーに初出場した日本選手の気持ちは、もしかしたらこういうことだろうか?第2打がグリーンに届かず、バンカーに入り、そのバンカーショットをホームラン、その後もグリーンを行ったり来たりして、トリプルボギーのスタートとなってしまった。

この日はドライバーもアイアンも、ボールが捉まってしまい、真っ直ぐ出て左に曲がるショットが多く、非常に気持ちが悪い。5番ではドライバーが左OBとなってしまった。以降、右に球を出すようタイミングをずらしたのだが、今度は球が捉まらずに、右へのプッシュアウトを連発。右下の崖から出すだけになったり、右にあったヤーデージの木の中にボールが飛び込んで、アンプレヤブルになったり。球を捉まえるべく、腰のターンを入れることで、ようやく真っ直ぐ飛ぶようになった。その意味では、ラウンド中にショットを修正できた、と言えるかもしれない。

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スコアカードのフェアウェイキープの欄を見ると、最初は真っ直ぐ、そして左、今度は右、最後は真っ直ぐと遷移しているのが、よくわかる。

このようにドライバーが左に右に乱れるとスコアメイクは難しい。しかも南総CC のグリーンは、多段になっており、アンギュレーションもある。8.8ft と普通の速さだが、ライン読みが難しかったのと(キャディーさんに確認すること多し)、上って下るラインの距離感を合わせるのに苦労した。OUT は 1m - 1.5m のパットを 3回も外して 19パット。結局 OUT:50(19パット)という結果となった。

後半 IN も最初の数ホールは、ドライバーが右プッシュアウトで第2打をフェアウェイに戻すのみ。ダボペースで始まった。しかしその後は前述したとおりにショットを修正、ドライバーがフェアウェイをとらえるようになった。後半のパッティングは、グリーンエッジ周辺からパターで距離感よく寄せることができ、残った 1m-1.5m をきちんとワンパットで沈める、あるいは OK をもらう形で、14パット。トータル 33パットに収められたのは大きい。

何とかボギーペースで耐えまくり、IN:47(14パット)で上がり、トータル:97(33パット)。「100叩き」をようよう免れ、ホッとした。90台前半をめざしたものの、距離もあるし、グリーンや薄芝からのアプローチも難しく、これが自分の実力というところだろうか。JGA ハンディキャップは 19.7 に逆戻り(GDO は 21.2)。


DateCourse (rate)YardParScoreShotShortG / PT / GBPSituation
2019.3.22南総CC OUT→IN (69.8/123)640272975047425233538.8ft、晴れ、弱風

  1. スコア:97、パット:33(1.83)
  2. ショット:42、ショートゲーム:52、ペナルティ:3
  3. パーオン率:16.7%(3 ホール)、ボギーオン率:27.8%(5 ホール)
  4. バーディ率:0%(0 ホール)、パー率:11.1%(2 ホール)、ボギー率:44.4%(8 ホール)
  5. ダブルボギー率:38.9%、トリプルボギー以上率:5.6%
  6. フェアウェイキープ率:42.9%、OB 発生率:5.6%、ペナルティ率:5.6%、ガードバンカー率:27.8%

ミスショットが続いたこともあり、目の前の 1打に対する集中を欠いた。ミスをしても、それをリセットして次の一打に集中することを思い出さなければならない。また練習場と違って、打ち急いでいたかもしれない。その分、腰のターンが不足していた可能性が高い。前半、ボールが捉まり過ぎたのも腰のターン不足。中盤、右にプッシュアウトしたのも腰のターン不足。後半、腰のターンを意識することで真っ直ぐ飛ぶようになった。

自分のホームコースである入間カントリーは、2グリーンで小さい。ピンの横につけると曲がるが、そうでなければそんなに大きく曲がるラインはない。一方、南総カントリーは、1グリーンで大きい。そのためグリーンに乗せたとしても、長いパットの距離感が要求されるし、1m-1.5m のパットをきちんと決める必要がある。またアンギュレーションもあるので、ラインも複雑になるし、上って下るようなラインが残る場合もある。グリーンを狙うショットも、できるだけ同じ段に乗るような精度が求められる。入間以外のコースでも 80台が出せるよう、真の意味で実力を磨く必要がある。

いったん家まで帰って、武蔵小杉で反省会。ゴルフ談義に花を咲かせ、練習してリベンジすることを誓い合った。

ゴルフ ラウンド記

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隣の打席の個人レッスンに矢部昭プロが現れ、妙に緊張感のある練習時間になってしまった

日曜日。いつものゴルフスクールでのできごとである。始まって 30分くらいすると、僕の右隣りの打席で、ゴルフ練習場所属の矢部昭プロが個人レッスンを始めた。時おりサングラスの奥から鋭い眼光の視線を感じ、僕のスイング・フォームも見られている気がして、妙に緊張感のある時間になってしまった。矢部昭プロは、僕が習っているゴルフスクールのコーチの師匠にあたる。つまり師匠の師匠である。「コーチの教えを代表する身として、下手なスイングはできない。」そんな気持ちを、一人で勝手に背負ってしまったのだった。

あとでコーチと話したのだが、「矢部プロは、他の打席の人のスイングも、よく見てるよ」とのこと。ときどき視線が合ってしまったのは、どうやら勘違いではなかったようだ。ちょうどコーチから「スイングがよくなった」と言われたタイミングでよかった。冬の間、頭を残すべくスイング修正をして、ようやく上体が突っ込まなくなってきたところであった。

矢部昭プロは御年 72歳。練習場でときどきお見かけするものの、その辺にいるおじさんという感じである。ところがコーチによればゴルフ場では、堂々としており、オーラ全開だそうである。BSテレ東の人気番組「ゴルフ侍」に出演した時には、お洒落な鳥打帽にニッカボッカのスタイルで存在感があるし、アイアンショットをピタッとピンそばに寄せてくる技術はさすがであった。今でもランニングを欠かさず、体力を維持されているようだ。

さて矢部プロの個人レッスンの相手は、僕よりも年上のシニアゴルファー。聞き耳を立ててみると、スイング・テンポをもっとゆっくりするようにアドバイスをしていた。年をとると、トップが浅くなり、切り返しで急ぐようになる。それをもっとゆっくり振れ、ということのようだ。時おり「いち、にーの、さーん」と掛け声をかけ、「まだ速い。もっとゆっくり」「今の感じ」「徐々に番手を上げて」と指導していた。ちょうど僕も、切り返しで叩きに行ってしまう癖を修正している練習をしていたので、そのアドバイスは参考になるものだった。

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最終ホールで痛恨の OB!それでも何とか 80台 に。ショット不調でもパッティングが好調だった(入間CC AG)

気の置けないゴルフ仲間をホームコースに迎えて。距離のある Aグリーン、しかも難しい OUT スタートだったが、4 パー、4ボギー、1ダブルボギーの 42(15パット)で回ることができた。

久しぶりの 80台に向けて、距離がない IN では少なくともボギーペースで回ることが求められる。ダボは来るもののパーで取り返して、何とか17番まではボギーペース。ところが最終18番のロングホールで痛恨の OB を叩いてしまう。今日初めてドライバーで叩きに行って、左への OB。打ち直しの第3打は、うまく修正できて綺麗なドローでフェアウェイに。第4打も左に曲げて、これもあわや OB かという当たりだったが何とかセーフ。しかしライが悪く、第5打はグリーンに近づけるだけ。6オン2パットのトリプルボギーとなってしまった。結局 IN は 2パー、4ボギー、4ダボ、1トリの 47(15パット)。終わってみれば、 89(30パット)と、ぎりぎりで 80台を達成していた。危なかった…。

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入間カントリー倶楽部 12番ホール

ティーアップして打てるティーイングショットはまずまずだが、薄芝の地面にあるボールをクリーンに打つことができず、ダフってばかり。170Y 前後のユーティリティーが時おりうまくミートしたり、140Y-150Y の 7I がグリーンヒットしたりするくらいで、ショットはどちらかというと不調であった。

その代わり、パッティングが好調で、これがスコアに大きく貢献した。 2m、5m のパーパット、6m のボギーパットが決まり、3m のダボパットを沈め、さらには 1m-1.5m のパットをミスせずにと、3パットなしの 30パットは上出来である。パットが決まらなかったら、4-5打は余計に叩いていたことだろう。グリーンは 10ft と、この時期の入間カントリーにしては普通の速さの設定で、地主である僕としてはイメージが出し易かった。特にピンの右上、フックする下りのラインのパットがよく決まった。一方、いつも那須の方でラウンドしている友人にとっては 10ft という設定は速いようで、距離感が合わせられず苦労していた。

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DateCourse (rate)YardParScoreShotShortG / PT / GBPSituation
2019.3.16入間CC OUT→IN(AG) (69.9/120)6170728942474246302110ft、晴れ、弱風

  1. スコア:89、パット:30(1.67)
  2. ショット:42、ショートゲーム:47、ペナルティ:1
  3. パーオン率:11.1%(2 ホール)、ボギーオン率:55.6%(10ホール)
  4. バーディ率:0%(0 ホール)、パー率:33.3%(6 ホール)、ボギー率:44.4%(8 ホール)
  5. ダブルボギー率:16.7%、トリプルボギー以上率:5.6%
  6. フェアウェイキープ率:71.4%、OB 発生率:5.6%、ペナルティ率:0%、ガードバンカー率:11.1%

60Y 以内からのショット数 46(パット数 30)。このショートゲームが 40台に収まると 80台のスコアにつながる。薄芝からのアプローチは時おりミスがあったものの、OKの距離に寄るナイスショットもあり。「開幕初戦」に比べるとアプローチの出来の差が、90切りにつながったと言える。

距離のある OUT で 4つもパーが取れたのは大きい。特に難しい 3-6番をボギー、パー、パー、ボギーで抜け、7-8番でパー。9番ロングは力が入ったのか、連続ダフリでの 5オン2パットだったが、入間の OUT:42 はベストスコアである。OUT でも 45 を切れるのは、今後の自信につながる。

今年は 97、91、89 とスコアも上々、冬の間、取り組んだフォームの修正も「スイングはよくなった」とコーチに言われているので、このままの調子を維持していきたいものである。JGA ハンデは 19.4 と改善した(GDO は 20.7)。

帰りは西武池袋線 中村橋駅近くの Bistro 102 で祝勝会。グラスワインと共に、鮮魚のカルパッチョ、鴨のローストを美味しくいただいた。

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BISTRO102

食べログ BISTRO102

ゴルフ ラウンド記

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三觜喜一プロのスイング理論の集大成『最強インパクトを作るうねりスイング』

レッスンプロについて10年。僕の上達に合わせて、コーチが提示するテーマを一つ一つ、時には後戻りしながらモノにしていくなかで、ようやくスイングの土台・外枠ができてきたというのが正直なところである。コーチは「ゴルフスイングの究極の目的は飛距離」と言う。そのコーチのガイドに従って、各テーマを一つ一つ習得していく長い道程の中、いつも頭の片隅にあったのは「めざすべきスイングとは、そもそもどういうものなんだろう?」という素朴な疑問である。

これまでさまざまなプロの教えを、本や映像で学んできた(たとえば「切り返しについて、世のプロたちは何と言っているか?」レッドベター編ツアープロ編ティーチングプロ 基礎編ティーチングプロ 応用編)。その中で今の自分の技術レベルで概念的に理解でき、最もロジカルでわかりやすく、しっくり来ているのは、三觜喜一プロの「ハンドファーストインパクトを目指す教えである(森守洋プロの「ダウンブロー」の教えと通じるものが多い。桑田泉プロもアスリートゴルファーが習得すべき技術として、ハンドファーストを掲げている)。

YouTube 番組 MITSUHASHI TV に多数のレッスン動画を上げ、その教えを広めた三觜喜一プロ。その提唱する「うねりスイング」がめざすべきスイングの一つの姿を示しているのではないかと、僕は考えるようになり、わざわざ体験レッスンを受けたり「うねり棒」なる練習器具をいち早く取り入れたりしている。そして2019年2月、その教えのバイブルと言ってもよい本、『最強インパクトを作るうねりスイング 世界基準のゴルフを身に付ける!』が出版された。この本は「うねりスイング」について、そのポイントを系統だってまとめた本であり、「うねりスイング」理論の集大成と言ってもよいだろう。

前著『ゴルフは直線運動(スイング)で上手くなる!』で、さわりだけ紹介された「左ハンドル」や「うねり」と言った概念、さらには大量の YouTube レッスン動画の中に分散・散逸していた教えや理屈を、270ページある本の中で、体系的にまとめ直した本だと言える。今まで YouTube のレッスン動画の中で説明されたことと重複する内容が多いが、重要なポイントを改めて整理して学び直すことができる。大判のハードカバーで、文章と写真で詳しい説明がされるが、至るところに QR コードが埋め込まれており、本と連動して、スイング動作の映像を YouTube で見ることができる。その動画の数は 38本、さらに本の購入者は 8本の特典動画が見られるようになっている。1本あたり 1分から3分、中には6分超の映像が計 46本、いわば 270ページの本に 1時間超の DVD が同梱されている感覚である。そう考えると、税込み 3,888円という価格は、そんなに高いとは思えなくなる。

三觜理論、すなわちこの本の最大の目的は、「ハンドファースト」のインパクトを手に入れること。そのためには次の4つの連動する動作を身につけることになる。

  1. テイクバックでは「左ハンドル」を切る
  2. 切り返しでは「パッシブトルク」の力がかかる
  3. ダウンスイングでは、左手による軸回転「スピネーション」を意図的に行う
  4. その結果、左手の甲が張った「ハンドファーストインパクトが実現する

その際に最も重要となる動きが、「うねり」と呼ばれる体の使い方である。シャフトをしならせる以外に飛距離アップの方法はない。それを実現するのが「胸郭から動かしてバックスイングをし、胸郭から動かしてダウンスイング」する体の使い方である。「肩を回せ」と言われると、肩と胴体をひとかたまりとして、肩と胸が一緒に動いてしまう。そうではなく「胸郭から」「肋骨から」動かすと、肩と胸郭が分離して別々に動き、肩と体幹の時間差が生まれる。これが「うねり」と呼ばれる動作になる。

本は5章からなる。
第1章は「うねりスイング」の本質を理解するためのキーワード、「左ハンドルを切るテークバック」「パッシブトルク」「スピネーション」「フリップ動作」「スピンアウト」「時間差」を説明する。

第2章はアドレスの解説。ゴルファーのレベルが高くなるほど、スイング中の動作よりもアドレスのチェックに占める割合が多くなる。

第3章では、まったくの初心者にゴルフスイングを教える時の手順が紹介される。真っ先に教えることが「フェースターン」でボールをとらえることである。

第4章は飛距離アップの方法について、ある程度「芯に当てる」「ミート率が上がっている」スイングができることを大前提として、その上でいかにシャフトをしならせるかを解説する。この中で最近流行している「床反力」「地面反力」を使うフットワークについても説明される。

第5章はアマチュアのよくあるエラー・勘違いにフォーカスを当て、正しい動きを解説する。特に「切り返しでシャフトを倒す」際に、どうしても自分でこの動きを作りに行く人が多いらしく、その修正に多くのページが割かれている。

「うねりスイング」の骨子を説明する、2020年1月まで限定公開という 8本の特典レッスン動画について、その内容を紹介しておこう。特典動画では、この本のバックグラウンドとなるゴルフクラブの物理学的な特性と、その特性を活かす理に適ったスイングが語られている。本の説明に加えて、大きな学びとなるのは「左手でクラブをリードする」ことの重要性である。左手でリードすることによって「パッシブトルク」は自然に生まれ、左手で意図的に「スピネーション」を行うことで、ハンドファーストインパクトが生まれる。

  1. 「ねじれ」と逆方向に戻るゴルフクラブの特性
    • ゴルフクラブはその力学的な特性から、シャフトの横方向、縦方向、軸回転の3つのねじれ、トルクが発生する。シャフトはねじれと逆方向に戻ろうとする。
    • 重いヘッドが先にあるクラブのトルクをコントロールするのは、押すのではなく引く方が易しい。つまり右手で押すのではなく、左手で引くのが、力学的には正しい。
    • 左手で引き戻すことによって、クラブの重心やトルクをコントロールするのが重要、絶対条件になる。

  2. 「左ハンドル」の動きを正しく理解しよう
    • 左ハンドルの動きは、フェースを閉じるトルクと、シャフトの上下方向・縦のトルクと、左右方向・横のトルクを同時に発生させるのがポイント。
    • 縦方向のトルク、自分の体に向かうトルクを入れるが難しい。これにはコックを使う。

  3. 左手を引き戻すことでクラブは「パッシブ(=受動的)」に倒れる
    • パッシブトルクは、「左ハンドル」のバックスイングができれば、ほぼオートマチックにクラブが倒れることを称する。常に右手が上の状態で、クラブが立ってくるテイクバックが前提。
    • 切り返しで、クラブを左手で引き戻せば立っていたクラブが勝手に倒れる。これがパッシブ(受動的)トルク。
    • 両手で意図的に倒すのは、能動的で間違った動き。
    • 「左ハンドル」のテイクバック、「左手で引き戻す」切り返しがパッシブトルクの肝。

  4. 左手に3つの捻れを発生させる「スピネーション」
    • 「スピネーション」は唯一インパクトにて意図的にやる動き。
    • クラブフェースが戻るエネルギーをさらに増幅させる動きであり、最後に押し込む動き。
    • 左手を引き戻す中で、左手に3つのねじれを発生させる動きを行う。

     ①左手の肘より先を外旋させる(回外)
     ②左手首をノックするように使う(ボウイング
     ③下方向にドアノックするように使う

    • 左手を引き戻す中で、掌を開いた状態から、小指から握り込みながら、外旋、下方向に解放すると、スピネーションの動きが理解できる。
    • インパクトで「締まる」ようにスナップ、解放させる。

  5. ボールに当てようとして、左手の動きを止めてしまうと「フリップ」する
    • なぜフリップしてしまうのか?ボールに当てる意識が強いと、早くフェースを戻そうとして右サイドに支点が行くため。
    • 力学的に左手で引くのが正しいが、左手でリードし続ければ、フリップは決して起こらない。インパクトで左手の動きを止めないで、動かし続ける。
    • ただしインパクトからフォローにかけて、右に支点・頭が残ること、左サイドが伸び上がって、右サイドが側屈すること。

  6. 左手でしっかり引くことで「スピンアウト」は出なくなる
    • スピンアウトとは、右足の上で回転してしまうこと。
    • 右手でクラブを押すのではなく、あくまで左手でクラブを引くことを理解する。

  7. 左手のリードで、「うねり」ながら「時間差」を作る
    • 時間差・タイムラグを作る動作のことを「うねる」と表現する。なぜうねるのかと言うと、クラブに逆方向の負荷をかけるため。
    • 連続素振りの中で、下半身から先にねじり戻してうねるのはできても、ボールを置くとできなくなる。ポイントは左手でのリード。
    • ねじり戻す時に左手からクラブの距離が遠いほど、アークが大きく、インパクトゾーンが長くなる。飛距離も伸びる。

  8. ボールに最も圧力をかける形が「ハンドファースト」
    • ハンドファースト」でインパクトすることが、ゴルファーの永遠の課題と言ってよいくらい重要。さまざまなライから直接ボールにコンタクトできる。
    • ハンドファーストは、ボールに最も圧力をかけられる形。
    • 胸郭のリードでうねりながら回転すると、クラブは遅れてついてくる。インパクトでスピネーションすることで、クラブのロフトが立って、正しい最強のハンドファーストとなる。

この本を読み、連動する動画を見ることにより、「うねりスイング」の原理原則を頭の中では理解できた。それをすぐに再現できるのがトップアマや上級者。一方、それができないのが僕のようなレベルのアマチュアゴルファー。実際に「うねりスイング」を自分のものとするには、練習の中で何らかのコツ、きっかけを掴む必要がある。「うねりスイング」を実現する自分なりのイメージを、自分自身で見つけていかなければならない。それにはきっと長い道程が待っている。コーチのガイドに従いながら、めざすべき「ハンドファースト」に向けて、一歩一歩進んでいこう。

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ゴルフ 読書メモ

三觜喜一プロの本、およびその教えと共通するところが多い森守洋プロの本(ダウンブロー)について、読書メモを以下に掲載する。

知り合いのシングルプレーヤーが「目から鱗」熟読して、YouTube の動画を見て練習に励んでいるというレッスン。丁寧なレッスンで好感が持てるとのこと。

本を読んだ印象では、僕のレベルにはちょっと難かしかったが、YouTube のレッスン映像がわかりやすい。横の回転ではなく、縦の回転による直線的なインパクトを身につけるための考え方やドリルが、よくわかる。

・バックスイングは飛球線後方、直線でイメージする
・クラブは円弧を描くし、解剖学的にはスイングは回旋運動だが、イメージとしては直線運動としてとらえることが大切
・回転のイメージで打って真っ直ぐ飛ばすより、直線運動のイメージで真っ直ぐ飛ばす方が簡単
・ダウンスイングでも下半身の直線運動が入ってからボールをとらえれば、脳の中では直線として処理できるのでラインが出しやすい。特に試合では直線のイメージの方が戦いやすい

YouTube の動画で有名な三觜プロのコミック版レッスン。アマチュアの陥りがちなミスを一つ一つ取り上げ、あるべき姿とその理屈、修正の仕方を紹介する。

シャフトのしなり戻りを使うための腕の使い方、ダウンスイングにて、体は左に動きつつも肩は右に向く胸郭の分離、下半身を使わずに、打った後に体を回し切るフィニッシュなど。森守洋・桑田泉プロの教えに通じる。

飛ばしのための床反力など、新しい理論にも言及している。しゃがんでから膝を伸ばすタイミングが難しく、習得には時間を要するとのこと。

本やコミックで理屈や重要なポイントを押さえられるが、やはり動画レッスンの方が分かり易い。この本も YouTube 動画へ、QRコードでリンクしている。

YouTube の番組 MITSUHASHI TV に多数のレッスン動画を上げ、その教えを広く普及させた三觜喜一プロの提唱する「うねりスイング」理論の集大成。前著『ゴルフは直線運動(スイング)で上手くなる!』でさわりだけ紹介された「左ハンドル」や「うねり」と言った概念、さらには大量の YouTube 映像の中で分散・散逸していた教えや理屈を、270ページもある本の中で、体系的にポイントをしてまとめ直したと言える。今まで YouTube のレッスン動画で説明されたことがほとんどではあるが、改めて重要なポイントを整理して学び直すことができる。

ハンドファースト」のインパクトを手に入れることが、この本の最大の目的。
①テイクバックでは「左ハンドル」を切る
②切り返しでは「パッシブトルク」の力がかかる
③ダウンスイングでは、左手による軸回転「スピネーション」を意図的に行う
④その結果、左手の甲がターゲット方向に突き出た「ハンドファーストインパク
と言う連続する動作を身につける。

シャフトをしならせる以外に飛距離アップの方法はない。「胸郭から動かしてバックスイングをし、胸郭から動かしてダウンスイング」すると言う体の使い方、「うねり」の動作が肝となる。肩を回すと胸と一緒に動いてしまう。胸郭、肋骨から動かすと、肩と胸が分離して時間差が生まれる。これが「うねり」と呼ぶ動作になる。

大判のハードカバーで、文章と写真とで詳しい説明がされるが、それだけではなく、至るところに QR コードが埋め込まれており、連動してスイング動作の映像・レッスン映像が見られる。本を読むと同時に、38本(1本あたり1分-3分)の動画を見ることで、実際の動きを確認することができる。本に数10分の DVD が付録としてついてくる感覚である。そう考えると、税込みで3,800円と言う価格は無闇に高いとは思えなくなるかもしれない。

ボディーターンは重要だが、アマチュアの多くはそれを誤解している。正しいスイングを身につけるには、体を回転させるのではなく、腕をしなやかに縦に振れ、と提唱する。これによりフェースターンで球が捕まり、ダウンブローに打てるようになる。

マチュアのボディーターンに対する誤解は、正しくはボディーターンではなくヒップターンであることにある。下半身と上半身の間に捻転差が生じるべきなのに、上半身と下半身を一緒に回転させてしまうため、体が開き、振り遅れ、アウトサイドインの軌道になる。そうならないための教え方が「まず、腕を振れ」という、アンチテーゼのような教えになる。(この辺り、まずは手打ちせよ、という桑田泉のクォーター理論にも通じる。)

この本によれば、ダウンブローへの最重要ポイントは、体を回さない、腕をしっかり振る、重さと力を真下に解放するの三つ。

正しい腕の振り方、アームローテーションのドリルにより、アマチュアの球筋はスライスからドローボールへ変貌を遂げる。

2冊の本だった『森守洋のダウンブロー革命』を1冊にまとめ、さらに巻頭に16ページのカラーレッスンを加えたものが500円という価格で発売されたので購入。非常にコストパフォーマンスのよい、漫画でのスイング解説本である。

ボディーターンよりも腕の振りによるフェイスターンを重視し、最終的にはレベルブローではなくダウンブローを目指す。一般に、ボディーターン重視の風潮がある中、僕自身も一時期、ボディーターンか腕の振りかで悩んだこともあったが(たとえば中井学か森守洋か)、ゴルフ・スイングには実は両方の要素がある。どちらを先に重視するか、それはそのプロが育ってきた環境やアマチュアに教える順番に依存する。そう考えるようにした。

その意味で、この本はスイングにおける腕の使い方、フェースターンのための腕の内旋・ローテーションの動きを重視し、それを身につけるためのドリルを丁寧に説明してくれるものと位置づけられる。またアプローチやパット、コースレッスンの様子も紹介される。

○ダウンブロー・スイングのポイント
・腕の振りが「主」で、体の回転は「従」。ビシッと叩くように腕を振る。
・左手を押し下げる動きでバックスイング、不要な体の回転を抑える。
・ダウンスイングは、右足の真上にグリップを思い切り降ろす。ボール方向に下ろすと、上体が開いてしまう。
・空手の瓦割りの動作で、真下に力を解放する感覚を掴むことができる。
・グリップを右足の真上に下ろすと、アームローテーションが自然に発生し、フェースがターン、インパクトゾーンが長くなる。
・右前腕を上に向けたままダウンスイングすると、フェースターンが容易になる。

「ヘッド・ビハインド・ザ・ボール」でタメを作ること、そして「感覚を整える」練習を学ぶ

冬の間、「ヘッド・ビハインド・ザ・ボール」(Head behind the Ball)の実現に向けて、フォーム修正を行ってきた。もともとダウンスイングでボールを叩きに行く癖があるのに伴い、上半身が左に流れたり、あるいは突っ込んでしまったりする。それを防ぐために、

  • 切り返し時の頭の位置を、フォローまでキープする
  • フィニッシュでは立ち上がっていく

ことをめざして練習を重ねてきた。

まず最初は

  • ベタ足、ハーフスイングで頭を残す
  • ドライバーで、いつもよりスピードを落とす

ことで、インパクト時の頭の位置を修正した。ボールの見え方も変わり、若干ボールを飛球線後方から見るような感じになる。この時、ボールとの距離が遠くなった分、どうしても腕を使ってしまうので

  • 腕を使う意識を捨てる
  • 飛ばそうと決して思わない

ことが肝要となる。

ベタ足にすることにより、

  • 切り返しで下半身を使って左に腰を切ると同時に、右に重心を残す
  • 下半身は左に回転するが、上半身は右に重心が残っている

こととなり、これがすなわち「頭の位置を残す」という表現になる。そしてこれが結果的に

  • タメを作る

ことにつながって行く。

インパクトまで頭の位置を保つためには、右への側屈が必要になる。その際、どうしても腰の回転が不足する。このためボールにヘッドを届かせようと、手で打ちにいくような動作が入って、アーリーリリースとなる。それにより、とにかくダフる。

ビハインド・ザ・ボールでうまくミートすると、ドライバーの飛距離が伸びるのだが、とにかくタイミングが合わない。ティーアップしたドライバーはともかく、地面にあるボールを打つアイアンやウッドは、全然芯に当たらなくなってしまった。以前よりボールを中に入れて右に置いても、ダフる。

根本的には、

  • ボールを叩きに行って、アーリーリリースとなっている

のが問題。頭は左に流れないように修正できたのだが、ボールを叩きに行くのは相変わらずだ。アーリーリリースを修正するために、

  • 切り返しで力まない。ダウンスイングに入って、腕が水平になってから加速する
  • フォローでヘッドをビュッと走らせる
  • 高い球を打つ

イメージで練習をする。しかしそれでも叩きに行ってしまう。

コーチに言わせると「スイングの外枠はできあがっている。フォームの問題ではない。感性の世界。タイミングの感覚の問題。」ということになる。何だか僕には、難しい話になってきたぞ、というのが正直なところ。

確かに去年当たっていた時期と比べて、スイングのバランス感覚が崩れて「バラバラ感」があるのは確かだ。コーチは「感覚を整える」練習を勧めてきた。それは次のような練習である。

  • フルスイングのフォームで、ゆっくり、100Y くらいの距離(7I の場合)を打つ
  • リリースのタイミング、自分の感覚を整える
  • ミートするようになってきたら、徐々にスピードを上げていく
  • アイアンでもドライバーでも、同様の練習をする

やたら球を打つのではなく、感覚を整える、スイングを徐々に調整していくような練習が求められてくるみたいだ。

「2019年開幕戦」を迎えた後も、スイングを模索しているというのが、正直なところだ。ミートするであろうボールの位置も手探りの状態だし、リリースのタイミングも定まっていない。ラウンドと練習を重ねながら、精度をあげていかなければならない。

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強風の「2019年開幕戦」、ショットとアプローチはダメだったがドライバーとパットが好調、ひとまず満足のいく結果(入間CC BG)

正月休みに初打ちしたものの、1-2月はラウンドせずに練習のみ、今日が事実上の「2019年開幕戦」となる。幸い晴れて春のような陽気になったものの、強い風が吹く。

スタートの1時間半前にはゴルフ場に着き、入念にショット、グリーン周りのアプローチ、バンカー、パットの練習を行う。久しぶりのせいか、グリーン周りからの落としどころに落とせず、寄らない。そして怖ろしいことにシャンクを連発する。練習をしたものの、逆にアプローチに不安を抱えたスタートとなってしまった。

IN スタートの10番、ドライバーは真っ直ぐフェアウェイを捉えたものの、7I のセカンドショットはゴロ。サードショットとなる80Yのアプローチも乗らず、さらに3パットのトリプルという最悪のスタートとなった。その後もセカンド以降のショットやアプローチは不調だった。しかしこの日はドライバーとパットが好調で、続く 11番からは 3連続パー、14番のボギーを挟んで、さらに15、16 と 2連続パー。IN は 43(16パット)で上がることができた。

しかし距離のある OUT ではボギーオンするのがやっと。パーは取れる気がせず、ボギーで耐えるゴルフ。3番でアプローチを2つミスしてトリプルを叩いてしまったのを、最後まで取り戻せずの 48(14パット)。残念ながら 80台には到達しなかったものの、トータル 91(30パット)は HDCP 19.9 通りの出来で、まずは満足のいく成績である。

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DateCourse (rate)YardParScoreShotShortG / PT / GBPSituation
2019.3.2入間CC IN→OUT(BG) (68.5/120)597372914348395230009.8ft、晴れ、強風

  1. スコア:91、パット:30(1.67)
  2. ショット:39、ショートゲーム:52、ペナルティ:0
  3. パーオン率:11.1%(2 ホール)、ボギーオン率:44.4%(8ホール)
  4. バーディ率:0%(0 ホール)、パー率:33.3%(6 ホール)、ボギー率:38.9%(7 ホール)
  5. ダブルボギー率:16.7%、トリプルボギー以上率:11.1%
  6. フェアウェイキープ率:78.6%、OB 発生率:0%、ペナルティ率:0%、ガードバンカー率:0%

ドライバーは振るバランスがよかったのか、ほぼストレート系のドローボールでフェアウェイをとらえた。パッティングについても 1.5m-3m のクラッチパットを何度も沈められたのが大きい。思いがけずパーが取れたり、ダボやトリプルにせずに済んだり。唯一の3パットは18番のロングホール。165Y を大きめの 3U でパーオンしたものの、下りの 10m のパットが残り、1st パットを打ち切れずショート、残り 1.5m 下りのパットを外しての 3パットであった。また強風であるにもかかわらず、OB やペナルティ、バンカーインがゼロだったこともスコアメイクに貢献した。

ティーアップして打つドライバーがよかった一方で、地面にあるボールを打つセカンド以降のショットについては、ミスを多発。パーオンしたのは 2ホールだけ。100-150Y からグリーンを狙うショットはことごとく力が入り、ダフるミスを繰り返す。さらに60Y以内のウェッジの距離感が合わず、ショートするミスが続く。打ち上げでロフトが寝ていることにアジャストできなかったのだろうか。

冬の薄芝からのライも久しぶりで苦労した。今年はグリーン周りでは、 56度のウェッジも使おうとしているのだが、薄芝では難しい。17番では 2回ミスしてダボを叩いた。おとなしく 50度のウェッジで、とにかくグリーンに乗せればよかったのに…。朝の練習中にシャンクを連発していたこともあり、ちょっと怖々と打っていた影響もある。

60Y 以内からのショートゲーム数は 52(うちパット数 30)。22打のアプローチのうち、ミスは 8打もあったから、よくこの数値に収まったと言える。つまりパットに救われたことになる。この 60Y 以内からの数字が 40台になると「90切り」となる。やはりアプローチがスコアに直結する。8打あったミスを半減して、18打程度に収めていれば、80台のスコアが出ていたことだろう。

翌日、コーチに10Y程度を打つ時のアプローチを見てもらった。「シャンクする雰囲気はない。」とのこと。以前「シャンク病」にかかった際に、「感じを出そう、距離感を出そう」として打ち急ぎ、右ひざが前に出る、ないし、フェースが開いたままインパクトを迎えて、シャンクしていた。その症状がおそらく顔を出したのではないか、との見立てである。シャンクはいったん出始めると繰り返すので、無心で打ちに行くことができなくなる。アプローチとパットがスコアメイクの要。入間の練習場で、より精度を高めていきたい。

有意義なラウンドのお土産は、花粉症の悪化。眼が痛くて開かなくなる。家人には「自業自得」と言われている。

ラウンド後は、途中下車、小竹向原の住宅街にある蕎麦屋長寿庵」にて、祝勝会。アジのフライをはじめとする料理に、芋焼酎黒霧島」の蕎麦湯割りが香ばしくて、心地よく体に染み渡る。

tabelog.com

ゴルフ ラウンド記

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