2020年、ゴルフスクールが休みになった間、YouTube の動画を見たり、本を読んだり、スイング技術論について少し「頭でっかち」になった時期があった。
理系ゴルファーの性であろうか、最新のセンシング技術によりグリップにかかる力が明らかになり、それを物理学で分析した「ジェイコブス 3D(Jacobs 3D)」にハマった。僕がスイングの参照モデルとしている三觜喜一プロの「うねりスイング」の科学的な裏付けとして、Jacobs 3D が推奨されていたことも、拍車をかけた。
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クラブを引っ張り続けること。切り返しでも飛球線と反対方向に引っ張ること。そういう教えであった。
そして2020年のキーワードだったと感じるのは「シャローイング」である。「GGスイング」により、シャローイングという概念がフィーチャーされ、さまざまなプロがそれに言及した。
三觜プロは「パッシブトルク」、板橋プロは「裏面ダウン」、森守洋プロは「右回り」のクラブの動きであると言っていた概念が「シャローイング」につながると思うが、その微妙な違いについて、本当はよくわからなかったというのが正直なところである。
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シャローイングでは、切り返しの時にキャスティングする動きが大事らしいが、井上透プロは「大概のアマチュアはキャスティングの動きができない」と断言しているし、自分のコーチにも「僕にキャスティングの動きを教えると、ボールを叩きに行くので教えない」と言われたし、僕自身にとって「シャローイング」は身につけるべき技術ではなく、頭の片隅に置いておくだけの概念として昇華された。
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結局のところ、意識しているのは「入射角をシャローにする」ということである。そのためにはインサイドからヘッドを出すことになる。そこで「クラブを倒す」というシャローイングの意識は捨て、よりシンプルに「バックスイングよりもダウンスイングでは体に近いところをヘッドが通る」くらいの意識に、自分の中では留めている。
あまり難しいことは考えずに、インサイド・アウトのシンプルな「ドロー打ち」のためのスイングに回帰したとも言える。そのシンプルなスイング論が、菅原大地プロの「サイコー(最大効率)スイング」であった。非常にオーソドックスなスイングだが、170cm、62kg という体でも効率的に使えば、300ヤード飛ばせるというのが魅力的である。
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そうそう、2020年最後は「4スタンス理論、再び」でもあった。A2 パラレルの僕には、うねる動きやタメる動き、地面反力などを身につけるのは難しいことを改めて思い出したのだった。